カタールW杯の得点王争いは、ここまで5得点をマークしているリオネル・メッシとキリアン エムバペがトップタイ。その後続にはオリヴィエ・ジルーとフリアン・アルバレスが4得点で並んでいる。また3ゴールの選手は、すでに全選手がW杯から姿を消しているため、この4人の中から誕生することになりそうだ。
フランスの背番号10を背負うエムバペは、グループリーグ初戦のオーストラリア代表戦での今大会最初のゴールを皮切りに、グループリーグ第2戦目・デンマーク戦で2ゴール、そしてラウンド16・ポーランド戦でも2得点と順調にゴールを量産してきた。だが、準々決勝以降は、チャンスに絡みながらも無得点。
イングランドのカイル・ウォーカーやモロッコの所属クラブでチームメイトのアクラフ・ハキミといった世界最高峰のサイドバックに抑えられてきた。それでもフランス最大の強みであることは間違いない。そして1958年スウェーデン大会のジュスト・フォンテーヌ以来、フランス史上二人目の得点王に輝けるか。決勝での復活を期待したい。
一方のメッシは、5ゴール中3ゴールがPKでの得点ではあるものの、ここまでの全6試合中5試合でゴールを記録。何よりもノックアウトステージ以降は、全試合でゴールを決め、アルゼンチンを36年ぶりの栄冠まであと”1勝”のところまで牽引してきたのは紛れもなく、背番号10に他ならない。
また準決勝のクロアチア戦では、20歳のDFヨシュコ・バルディオルに対し、35歳のメッシが圧巻のドリブルを披露。衰えどころか、全盛期を彷彿とさせるプレーを連発し、”メッシの時代は終わらない”との声も多い。また得点王となれば、2010年大会のディエゴ・フォルランを抜いて大会史上最年長得点王に。悲願のW杯初制覇、そして初のゴールデンブーツと未踏の扉を開けるか注目だ。**
また大会直前に離脱したカリム・ベンゼマの穴を埋める活躍を見せてきたジルーも前線のターゲットマンとして安定したパフォーマンスを見せており、不調のラウタロ・マルティネスに代わってスタメンに台頭してきたアルバレスにはクロアチア戦で2ゴールと勢いがある。そんな彼らにも十分にチャンスは残されている。
いずれにして19日0時(日本時間)から行われる世界最高峰の舞台で、最も輝いたストライカーが”ゴールデンブーツ(得点王)”に輝くことになるだろう。