前回大会準優勝のクロアチアとアフリカ勢初のベスト4進出となったモロッコが3位決定戦を迎えた。立ち上がりからお互いにセットプレーでゴールを奪うなどオープンな展開となると、42分にはミスラフ・オリシッチの美しいコントロールシュートが決まりクロアチアが勝ち越しに成功。これが決勝点となり、クロアチアが3位入賞を果たした。
解説の小澤一郎氏は「今大会を通じて、ある程度メンバーを固定していましたが、モドリッチが象徴的なようにパフォーマンスレベルが落ちなかった。中盤の構成力、試合巧者ぶりが強さを発揮した」と、安定感ある戦いぶりを高く評価した。
またゲストとして出演したん横浜F・マリノスの藤田譲瑠チマは「モドリッチ、コヴァチッチらが相手の嫌なところを突くプレーを90分通してできていた」と中盤のキーマン2人をポイントに挙げた。
解説の水沼貴史氏もこの試合のターニングポイントに「ゲームコントロール」を挙げる。特にキャプテンであるルカ・モドリッチのプレーが象徴的だったと感じているようだ。
「この試合はブロゾヴィッチがいなくて、コヴァチッチと並ぶ形で起用された。マイェルマンもいたがそこまで中盤に絡むことができていない。でもモドリッチがいることで、彼を中心に試合の状況を考えながらプレーができていた」
中でも水沼氏は攻撃面でのモドリッチの貢献を高く評価。前半は24分に放った強烈なミドルシュートや、39分の裏に抜け出したシーンなど、積極的に攻撃を仕掛けていた。一方で後半はビルドアップに加わる場面が増えて、味方を生かすプレーで存在感を示した。
「攻撃でリズムを失ってはいけない。今は時間をかけてもいいんじゃないかという時にスイッチを入れ替える変える。スイッチを入れないような持ち方ができる選手」と水沼氏は、モドリッチのゲーム展開を読む力が大きなポイントになったと語った。
37歳を迎えたモドリッチは今大会限りで代表引退も噂されていたが、大会後に現役続行を宣言。円熟味を増すベテランのプレーに今後も注目だ。