28歳にして初めて日本代表に選出された野津田岳人。若い頃から将来を期待され、2014年のリオデジャネイロ五輪のメンバー入りにもあと一歩と迫った時期もあった。ただそこからは、アルビレックス新潟、清水エスパルス、ベガルタ仙台とローン移籍を繰り返し、思うように芽が出ない苦しい時期も歩んできていた。
「若い頃はオリンピックからそのまま入れればと思ってたいけど、オリンピックでバックアッパーになって、その後はクラブでの活躍ができなかったので、代表に入ることもあまり現実的には考えられていなかった」。
その中で大きな転機が訪れたのは昨シーズン。初めてJ2でのプレーを決断し、ヴァンフォーレ甲府に期限付き移籍。そこでボランチの主力として41試合に出場し、自身のキャリアハイも更新。キャリアの中で初めて試合に出続けられたこの1年の経験が大きなものとなっている。
「甲府で色んな経験できたことで得られるものがたくさんあった。シーズンを通して試合を重ねることで見えてきたことがあったので、甲府に行ってから大きく変わったと感じているし、大きなターニングポイントになりました」。
当時、甲府を率いていた伊藤彰監督(現ジュビロ磐田監督)との出会いが自身の成長を大きく加速させた。
「監督からは、毎試合終わってからボランチのところでの修正する部分、自分に対してここが課題だということを言われてきたので、自分の課題と向き合えたことが大きかった。今まで見えなかった部分や意識していなかった部分を見つめ直すこともできた。シーズン通してボランチに適応できたことが大きかったですし、伊藤監督には感謝しています」。
左足での精度の高い多彩なキックが最も大きな武器ではあるが、この時期にボランチとして最も意識が変わったのが守備の部分だ。
「監督には、攻撃のポジショニングや周りをみながらということも言われていましたけど、まずは守備の部分で全体のバランスを見ること、守備のポジショニング、帰る場所、コントロールするところを常に言われていたし、例えばビデオでも『ここをこうした方がいい』というのをずっと言ってくれていて、自然にできるようになるまで言ってもらえたことが自分の中では大きかった」。
そして今季は、ミヒャエル・スキッベ監督が率いる広島に復帰し、甲府と同じポジションで攻守に渡って存在感を解き放っている。その活躍が認められ、初招集のチャンスも掴み取った。リオ五輪以来の代表活動には、「めちゃくちゃ久しぶりですが、新鮮で楽しい。色んな刺激がもらえるのですごく楽しめている」と充実した時を過ごしている野津田。初戦の香港戦では出番がなかったが、24日の中国戦、27日の韓国戦でどんなプレーを見せてくれるか楽しみだ。
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