グループCでは全チームが突破の可能性を残していた。2位に位置するアルゼンチンは、首位のポーランドとの最終戦で2-0の勝利をあげて、逆転で首位通過を決めた。
解説の細江克弥はこの試合のターニングポイントに「4-4ブロック攻略大作戦」を挙げている。首位のポーランドは、敗れても多会場の試合結果次第では突破となる優位な立場でこの試合に臨んだ。
細江氏によると「ポーランドは勝ちたいが負けたくない。きっちりブロックを敷いて、格上のアルゼンチンにうまく守りながら時間を使って最後に一撃で仕留められたら勝ち上がれるだろうと。そのブロックを敷き続けるポーランドをどうアルゼンチンが崩すかがポイントだった」とこの試合の見どころを挙げていた。
その中で細江氏がポイントに挙げたのがアルゼンチンの先制した場面。最後尾のロメロが入れた縦パスからスイッチが入ると、外側から内側に絞る動きでボールを受けた受けたモリーナがドリブルで前進。右サイドのディ・マリアに預けて、オーバーランプからリターンを受けてゴール前にクロスを入れると、最後はマクアリスタがネットを揺らした。
細江氏はモリーナとディ・マリアの関係性で奪ったゴールだと語る。
「ここまでの2戦で、右サイドのモリーナとディ・マリアは縦ラインで消し合っていた。これまでは打開できていませんでしたが、今日は中間ポジションを使って打開。その形が前半から見られたし、どんどん出していたからゴールが生まれた」
サンフレッチェ広島の満田誠も細江氏の考えに同調する。
「中から外、外から中を使う理想的な崩し。ブロックの間が一番弱い部分。(ペナルティ幅で)ブロックを敷いているが故に、サイドの選手につききれない。そこに選手が入ってきてゴールを決めた。理想的な形」
そのほか『FIFAワールドカップタイム』では前回王者フランスの最終節チュニジア戦についても徹底レビューを行っている。