FIFAワールドカップ(W杯)・カタール2022は、日本時間12月18日に3位決定戦が開催される。
決勝進出への道は絶たれてしまったクロアチアとモロッコ。プライドをかけて3位決定戦へ挑むことになる。
クロアチア
前回大会準優勝のクロアチアだが、今大会も決して順調な歩みではなかった。グループステージでは2位突破となり、ここまで90分で勝ったのはたったの1試合。決勝トーナメントでも劣勢の状況が続くなど、厳しい戦いを余儀なくされている。
それでも、主将ルカ・モドリッチが「レアル・マドリードのよう。僕たちは決してあきらめない。最後まで戦い抜くんだ」と語るように、驚異的な精神力の強さを最大の武器として日本、ブラジルを撃破。特にブラジル戦は延長前半に失点しながらも、すぐさま追いついてPK戦で勝利するなど、世界中どの国にも真似できないようなメンタリティを見せている。アルゼンチン戦の完敗で優勝の道は絶たれたが、3位決定戦へ各選手はモチベーション高く挑むことを公言している。
モロッコ戦はボール保持の時間が長くなることが予想され、攻撃陣に絶対的な武器のないクロアチアは苦戦が必至だ。これまでの起用選手も少なく、疲労も心配される。それでも、最後まで戦い抜くことは変わらないだろう。中盤3人がボールを運んだ後、ファイナルサードをいかに攻略するのかが鍵だ。堅守モロッコを崩すには、チームとしてはもちろんだが、強烈な個のパフォーマンスも必要になる。
注目選手:ルカ・モドリッチ
37歳のレジェンドは今後についてまだ明かしていないものの、年齢的に今大会が最後のワールドカップになる可能性もある。この3位決定戦が、4年に一度の大舞台での最後のパフォーマンスになるかもしれない。16年間に渡って母国を導いてきた英雄だが、プレーレベルは決して落ちることなく、ビルドアップからフィニッシュまであらゆる場面に顔を出しながらチームを活性化させ続けてきた。そしてそのキャプテンシーが、全体に計り知れない影響を与えてきたこともまた確かである。この3位決定戦で、何を見せてくれるのだろうか。
予想スタメン(4-3-3)
GK:リヴァコヴィッチ
DF:ユラノヴィッチ、ロヴレン、グヴァルディオル、ソサ
MF:モドリッチ、ブロゾヴィッチ、コヴァチッチ
FW:ブラシッチ、クラマリッチ、ペリシッチ
モロッコ
今大会最大のサプライズチームであることは間違いない。グループステージでベルギーを撃破しただけでなく、決勝トーナメントではスペイン、ポルトガルと優勝候補を次々に撃破。アフリカ勢史上初のベスト4進出を果たしている。
迎えた準決勝のフランス戦で0-2と敗れているが、一歩も引かない戦いで最後まで王者を苦しめた。内容を見れば決勝に進んでもおかしくないほど見事なプレーだっただけに、アフリカ勢初の3位入賞も可能性は十二分にある。
もちろん準決勝まで1失点と堅守とハードワークがモロッコ最大の武器であるが、1人ひとりのボールスキルも世界トップレベルであることは疑いようもない。だからこそ守備一辺倒にならず、自陣でのビルドアップやカウンターの成功率が高いと言えるだろう。クロアチア戦でも相手にボールを持たせつつ、機を見た的確な攻撃でゴールを狙いたい。主将ロマン・サイスのコンディションに不安はあるが、熱狂的なサポーターの声援とともに新たな歴史を作れるのだろうか。
注目選手:ハキム・シイェシュ
今大会でソフィアン・アムラバトやアゼディン・ウナイ、ヤシン・ブヌなど大ブレイクした選手も多数いるモロッコだが、チームの攻撃を司るのはシイェシュだ。チェルシーではそのチャンスメイク力を高く評価される一方で、守備貢献に不安があるとして出場機会を失っているが、今大会の彼を見ればそんな心配をする必要もないだろう。あらゆる状況下でも攻撃のスイッチを入れる彼のプレーに注目だ。
予想スタメン(4-3-3)
GK:ブヌ
DF:ハキミ、ダリ、エル・ヤミク、マズラウィ
MF:ウナイ、アムラバト、アマラー
FW:シイェシュ、エン=ネシリ、ブファル
放送日程
キックオフ時間:2022年12月18日(日)午前0:00
放送・配信予定:フジテレビ | ABEMA