下部組織から育ったサッスオーロでプレイクを果たすと、1年遅れで開催されたEURO2020において、イタリア代表へサプライズ招集を受けたジャコモ・ラスパドーリ。ロベルト・マンチーニ率いるチームの一員としてヨーロッパ王者に戴冠したものの、わずか半年後、アッズーリはFIFAワールドカップ(W杯)カタール2022欧州予選プレーオフで北マケドニアに敗れて本大会出場を逃し、頂点からどん底へと突き落とされる悔しさも味わった。
そんなラスパドーリが『ダゾーン・イタリア』の特番「Dazn Heroes」に出演。イタリア代表が2大会連続でW杯出場を逃した直後の失望を明かした。
「僕は負けず嫌いで“勝つか負けるか”ではなく、“勝つか勝つか”なんだ。自分の素晴らしい長所でもあるが、小さな欠点でもあるかもしれない。それでネガティブになって眠れないこともある。一番眠れなかった夜? もちろんW杯出場を逃した時だよ。北マケドニア戦は僕に大きな影響を与えたと言ってよいだろう」
「あれを乗り越えるのは若手にとって簡単ではない。W杯に出場できないなんて、苦しい敗北だった。たった一つの進むべき道は、ただトレーニングに打ち込んで最善を尽くし、僕らの未来を築いてイタリアを再びふさわしい場所へ連れ戻すことなんだ」
アッズーリの未来を背負う22歳の逸材は、同年代のジャンルイジ・ドンナルンマらとともに代表の再建に携わっていく覚悟を見せた。
「責任感を感じるよ。代表では、ジョルジョ・キエッリーニやレオ(ナルド・ボヌッチ)、(アレッサンドロ)フロレンツィら年上の偉大なカンピオーネ(王者)たちに出会う幸運にも恵まれた。だがジージョ(ンナルンマ)や(ニコロ)バレッラら若手のベテランもいる。これからは僕らの番なんだ」
「僕らの手で未来を築き、イタリアをふさわしい場所へ導いていきたい。才能のある選手たちはいる。熱狂もあるし、最高のパフォーマンスを見せたいという意欲もある。適切な熱意と野心を持ち、自分たちを信じる力さえあれば大丈夫だ」
(C)Getty Images
念願だったナポリ移籍の実現
ラスパドーリは、昨夏の移籍市場において、サッスオーロからビッグクラブへの移籍を志願し、世代交代を推進していたルチアーノ・スパレッティ指揮下のナポリへ加入した。元サッスオーロFWが移籍の舞台裏を振り返った。
「ナポリは僕の移籍先の第1希望だった。クラブやディレクター、監督が強い関心を抱いてくれているのが感じられたからね。ステップアップをしようと野心を抱いていたタイミングでもあり、僕にとって重要な変化になった。本当に満足している。決断の時間は本当に一瞬だった。ナポリの近年のプレーを見ても、僕の特徴にフィットし、最大限の力を発揮して成長できる最高の場所だと感じていたんだ」
かつてはディエゴ・マラドーナ氏もプレーしたナポリ。ラスパドーリは、そのユニフォーを身にまとうことに喜びを感じている。
「自分の名前が入ったユニフォームを見るだけでも感慨深いが、偉大な選手たちが着用してきた由緒あるユニフォームに自分の名前がプリントされているなんてね。ナポリ移籍後、リーグ戦とチャンピオンズリーグで初ゴールを決めたときのユニフォームは大切にとっておいてあるよ」
「たまに自宅で着ることもある。洗っていないのでピッチの汚れが残っていて、そのにおいを感じるのが最高なんだ。こういうユニフォームは洗濯するべきではないんだよ。『洗濯しろ』って言われないかって? 少し外に干せば大丈夫だよ。ピッチ汚れが残っている方が良いし、唯一無二なんだ」
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