監督という職業にフォーカスする”監督ミーティング”という新企画。名波浩氏と吉田達磨氏という監督経験者から、引退後は監督を目指すことを公言している槙野智章氏が監督のイロハを学ぶ。そこにMCを務める矢部浩之氏を加えた4名での座談会が行われた。
監督の重要な役割であるスタメン選び。ここでは二人の指揮官の哲学が分かれた。J1からJ3まで各カテゴリーで指揮を執ってきた名波氏が、「ウォーミングアップやバス移動の空気感から始まって、ファーストプレーで調子がわかる選手っている。そういう選手をまずは重要視する」とスタメン選考の基準を明かした。
一方で吉田氏は、「バスの中とかは全く見ない。決めたらもう何も(情報を)入れたくない」と対照的な考えを明かし、「試合二日前には(スタメンの)95%くらいは大体決まっている。最後のひと枠、ふた枠くらいはコーチからの情報も入れながら決めるようにしている」と自身の哲学を明かした。
この考えに対し、槙野氏が選手目線として「選手にはどこまで起用法を伝えるべきか?」という疑問を投げかけると、吉田氏は「基本的に中心選手で出ていて、外す場合は伝えたほうがいいと思う」と強調。続けて「試合が近づいていく中で『あれ?俺出ないのかな』と分かるよりは今回出ないことを伝える。お互いにモヤッとして良いことはない」と自らの考えを明かした。
名波氏もこれまでの指導経験に基づいて、「その選手の立ち位置を1週間どうしていくのか」という部分を練習でのチーム分けからフォーカスし、「(試合前の)紅白戦にも外してしまうのか、もしくはBチーム(サブ組)の中心に置いて、2本目からAチーム(主力組)に入れる。ただ今週はベンチには入れないということは先に伝えておくみたいなやり方をしてきた」と自身の指導法を明かした。
この意見を聞いて槙野氏は、「それは選手として幸せ。ハッキリと言われた方が自分の中でも消化できるし、立ち振る舞いも整理できる」と選手の深層心理を代弁。これまでの選手としての経験に基づいて「言われないままなあなあにやられると、『どっちなんだよ』というフラストレーションが逆に溜まる」と選手として抱いてきた本音も語っている。
その他にも”監督ミーティング”の前編では、監督としての醍醐味や選手へのアプローチ手法、戦術トレーニングでの指導法などが語られている。
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