33年ぶりの悲願のスクデットへ向けて独走態勢に入ったナポリが、敵地でエンポリに2-0と快勝した一方、2位インテルはOBのチアゴ・モッタが率いるボローニャに0-1とまさかの敗戦。ルチアーノ・スパレッティのチームとの差は18ポイントへと広がった。
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『ダゾーン・イタリア』の「Sunday Night Square」に出演した解説陣のマッシモ・アンブロジーニ氏が、今シーズンのセリエAで7敗目となる黒星を喫したインテルに自身の見解を示した。
「ナポリがエンポリ戦へ臨んだ時の姿勢を見てほしい。可能な限り素早く仕事を終わらせようという意欲が感じられた。ステファノ(ピオリ)が言うように、なぜチームを再編成することで一定の条件下において、選手たちのメンタル面やアプローチを変えることができるのか、シモーネ(インザーギ)は自問自答すべきだ。これは事実と言えるだろう」
「ただ、こうした状況が続くのなら、責任は全員にある。インテルは負けるどころか、勝てるチャンスもあったはずだ。しかし極めて高いレベルのチームが、くみしやすいはずの多くの試合でこれほど多くのチャンスを相手に与えてしまうことに疑問を感じる」
昨季の失敗を糧に飛躍したナポリ
インテルは昨シーズンもボローニャに敗れてスクデット争いで劣勢に回った背景から苦手意識があったのかもしれない。だが、ナポリも昨シーズン、エンポリに番狂わせを起こされた経験を持つが、再び同じ落とし穴にはまることはなかった。インテルOBのジャンパオロ・パッツィーニ氏が語る。
「ナポリはこれまでのところ、昨シーズンと同じ過ちを犯していない。ナポリはまるで“別のスポーツ”をしているかのようだ。リーグ戦やUEFAチャンピオンズリーグの戦いを見ても、試合への入り方や士気が違う。対戦相手に厳しく攻撃を仕掛けた後も食らいつく姿勢を変えずにどん欲だ」
「まるで相手を服従させるような戦い方だって? ナポリは自らが主導権を握り、試合を支配する。昨シーズンは、乱戦を制するのに苦戦するという欠点があったが、今年は違う。ナポリが自ら、いつ、どのように相手に襲い掛かり、ゴールを挙げるのかを決めることができる。イタリアおよびヨーロッパにおいて、昨シーズンとは“別のスポーツ”を繰り広げていると言える」
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ステファノ・ボルギ記者は、今シーズンのナポリの強さを語るにあたり、日本代表の鎌田大地や長谷部誠を擁するフランクフルトとのUEFAヨーロッパリーグ(UEL)の一戦(ナポリが2-0で勝利)にも触れた。
「相手を服従させると言えば、フランクフルト戦でもその姿勢が見えたね。(オリヴァー)グラスナーが指揮官に就任して以降、フランクフルトがあんな試合を演じたことは一度もなかったのではないだろうか」
「完全に受け身に回っていたからね。(エンポリ指揮官パオロ)ザネッティが『ダゾーン』のインタビューで話していたように『ナポリは昨シーズンのUEL王者を物笑いの種にしてしまった』と言えるだろう」
並外れた潜在力を示すオシムヘン
過去にセリエAにおいて、ファビオ・クアリャレッラやガブリエル・バティストゥータ、クリスティアーノ・ロナウドが11戦連続ゴールの偉業を達成しているが、今シーズンの得点王争いで首位を走るナポリのFWヴィクター・オシムヘンも直近の8試合で連続ゴールを決め、記録まであと3試合に迫る。パッツィーニ氏はそんなナポリFWを絶賛した。
「オシムヘンには微笑んでしまう。なぜかと言うと、彼にはまだ大きな成長の余地が残されているからだ。並外れた選手だ。信じられないようなフィジカルという武器を持ち、闘志もある。常にゴールを求め、シュートを打つべき最適の瞬間を模索している。あらゆる状況からシュートを打てる。だが、まだ動きに関して改善の余地があるので成長できる。どんな言葉を使うべきか分からないくらいの選手だ」
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