かつては、アレッサンドロ・デル・ピエロやロベルト・バッジョ、アンドレア・ピルロやシニシャ・ミハイロヴィッチといった名手を輩出したセリエAだが、今シーズンは第27節を終え、直接FKから生まれたゴールはわずか11ゴールにとどまっている。
現在のセリエAにおいて、なぜFKからの得点が生まれないのか、『ダゾーン・イタリア』の解説陣で元インテル指揮官のアンドレア・ストラマッチョーニ氏が番組内で2つの要因を挙げている。
「FKが得意な選手は、キャリアにおいていつでもFKを決められるものだ。つまり現在のセリエAには、こうした特徴を持つ選手がいないということだろう。それから指摘したいのは、トレーニング方法についてであり、これは監督の責任ともいえるだろう」
「それにかつては練習が終わり、指導者がいなくなった後も、選手たちが10分、15分、20分と居残り練習をしていたものだ。すなわち直接FKのゴールが少ないのは、FKのスペシャリストが不在であることと、それ以外のFKがうまくない選手たちがFKに練習時間を割いていないということの2点が理由になる」
伊解説陣が選ぶ今季のセリエAのベストフリーキッカー
そんなセリエAにおいて、『ダゾーン・イタリア』の解説陣が今シーズンのベストフリーキッカーを選出した。まず、ストラマッチョーニ氏は、唯一、2本の直接FKを成功させているユヴェントスのFWドゥシャン・ヴラホヴィッチを挙げた。
「ヴラホヴィッチは、美しいFKを2本決めている。ローマ戦のFKは強力なシュートだった。私が考えるに、彼はエリア内から少し離れた位置で蹴った方が良い。強く蹴っているので、近すぎるとボールが落ちないからね」
するとユヴェントスOBのアンドレア・バルザーリ氏は、「私もヴラホヴィッチを考えていた」と明かしつつ、「だがセリエAのベストフリーキッカーとして考え直し、(ロレンツォ)ペッレグリーニを選んだ」とローマの主将を挙げた。
「彼のFKは並外れている。ペッレグリーニがベストキッカーだと思う。昨シーズンは3ゴールを決め、何度もゴールポストやクロスバーを叩いた。今シーズンはまだ無得点かもしれないが、キッカーとしては彼が最強だ」
そしてステファノ・ボルギ記者は、ペッレグリーニと同じローマに所属するアルゼンチン代表FWパウロ・ディバラを選出した。ローマ主将と同様に、今シーズンはまだFKによる得点はないが、イタリア人記者は「純粋にFKの能力が優れている」と理由を語った。
元ブラジル代表のエルナネス氏も、ボルギ記者の意見にうなずいて賛同。「ベストフリーキッカーは、ディバラだよ。彼は技術を持っている。離れた位置からも打てるが、近距離からのFKは並外れている。壁やGKの動きを読む能力もある。彼はスペシャリストだよ」と賛辞を贈った。
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