現役時代は下部組織から所属したローマ一筋を貫き、2001年には元日本代表MFの中田英寿氏らと共にスクデットを獲得したフランチェスコ・トッティ氏。2006年にはFIFAワールドカップ（W杯）ドイツ大会を制したイタリア代表のスーパースターが『ダゾーン・イタリア』の「Supertele」に出演し、ジョゼ・モウリーニョ率いる古巣について見解を示した。
今シーズン、UEFAヨーロッパリーグ（UEL）ではフェイエノールトを下して準決勝進出を決めたローマ。だがセリエAでは、前節でアタランタに敗れてUEFAチャンピオンズリーグ（UCL）出場圏外の5位へと後退し、厳しい終盤戦が続く。
「ローマはヨーロッパの舞台で一定のパフォーマンスを示す一方、リーグ戦では結果に波がある。残念ながらアタランタにも負けてしまい、最終節まで4～5チームがUCL争いを繰り広げることになるだろう。ローマの道のりはやや難しくなるが、UCLにたどり着けることを願っている」
またトッティ氏は、自身と同じくローマの下部組織出身で現在のチームの主将を務める26歳のロレンツォ・ペッレグリーニについて語った。
「カピターノ（主将）には、他のメンバーとは異なる責任があるが、ロレンツォは自身の役割の重要性を理解しているように思う。現在は、パフォーマンスも彼の本来のレベルに戻ってきているので、うれしく思っているよ。フェイエノールト戦でPKを失敗した後は、激励のメッセージも送った。だがあれから復調し、みんなが期待している選手になったように思う」
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因縁のスパレッティ率いるナポリへの賛辞
ローマでは、現役時代に指揮官のルチアーノ・スパレッティとの不和が囁かれていたトッティ氏。だが、元ローマのバンディエラは、今シーズンのセリエAを席巻し、33年ぶりのスクデットへ前進するナポリの指揮官へ賛辞を贈った。
「スパレッティはものすごいシーズンを見せてくれた。彼は現役の中で最強指揮官の1人だ。私はこれまでも常にそう言ってきたが、これからもそう言い続ける。ナポリは今年、他のチームを圧倒している。信じられないようなシーズンを見せた監督とクラブに拍手を送りたい」
そんなスパレッティのナポリの快進撃を支えているのが、エースのヴィクター・オシムヘンとともに躍動を見せるジョージア代表の新星フヴィチャ・クヴァラツヘリアだ。トッティ氏は、ジョージア代表FWと同じ左ウィングで活躍を見せるミランのポルトガル代表FWラファエウ・レオンとの比較を行った。
「私からすれば、2人は完全に異なる選手だ。レオンはよりフィジカルが強く、とにかくスピードがある。一方、クヴァラはテクニックを武器とし、常に恐れることなく1対1を求めている。現在のイタリアのカルチョにおいて、見つけるのが難しいほどのパーソナリティを持った選手だ」
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イタリア勢の躍進の年に
近年、レベルの低下が指摘されていたセリエA。だが今シーズンは、ヨーロッパのカップ戦の準決勝の舞台にミラノ勢やローマ、ユヴェントス、そしてフィオレンティーナと5チームが勝ち上がっている。
「今年はイタリア勢の年に？ 長年にわたってみんながイタリアのカルチョのことを嘆いていたが、今年は最高の結果がついてきた。少なくとも1チームがトロフィーを獲得できるようにみんなで願いたい」
最後にトッティ氏は、古巣ローマへの復帰の可能性について言及。「結婚は常に2人で行うものだ。単純な答えかもしれないが、私1人で決められることではない。ただ、テーブルについてコーヒーを飲み、いろんな話をすることならできるのではないだろうか」と述べた。
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