いわきFC 対 大宮アルディージャ の見どころ
関係深き指揮官同士が率いるチームの直接対決だ。
いわきFCの村主博正監督と大宮アルディージャの相馬直樹監督は、2014シーズンから2019シーズンまで町田ゼルビアでともに戦った同志である。当時は、相馬監督を村主博正ヘッドコーチが支える形でチームを率いていた。そこから時が経ち、ついに初の師弟対決が実現。両チームの順位が、22位・いわきと21位・大宮と苦しんでいる状況での裏天王山というシチュエーションも負けられない気持ちに火を付ける。
ホームのいわきは、村主監督就任1年目の昨季、J3でぶっちぎりの成績を残し悲願のJ2昇格を達成。今季、初のJ2の舞台でもフィジカルを前面に押し出し生かしたパワフルなサッカーが猛威を振るうと思われた。
しかし、序盤戦こそ勝点を積み上げられていたが、試合数を重ね、段々と周囲からの警戒や分析が進んで来た4月以降は大きく負けが先行。直近10試合は1勝1分8敗で現在5連敗中とトンネルに迷い込んでしまっている。
5連敗の試合を振り返ると、第14節・清水エスパルス戦こそ、大量9失点を喫する惨敗に終わったが、それ以外はすべて0-1で敗戦。接戦は演じられている中で得点を奪い切れず、失点を防ぎ切れず勝点を落としてしまっている。攻守両面の勝負どころでしっかりとパワーを発揮し、今節こそは連敗を止めたい。
アウェイの大宮もチーム状態が良いとは言えない。前々節・徳島ヴォルティス戦まで6連敗を喫し、順位も急降下。気が付けば降格圏まで落ちてしまっていた。それでも、前節・ファジアーノ岡山戦で引き分け、何とか連敗をストップ。アディショナルタイムに追い付いての勝点1と苦境の中でも粘り強さを発揮できたことはポジティブである。
ただ、完全に苦しい状況を抜け出せたかと言わればそうではなく、今節でいわきに敗れてしまえば最下位に転落してしまう状況にあることは変わらない。前節の1ポイントをより価値あるモノにするためにも、ここで最下位のチームをしっかりと叩き8試合ぶりの勝点3を手にしたい。
いわきも大宮も得点力不足に苦しんでおり、先制点がカギを握るのは言うまでもない。セットプレーを含め、訪れた好機を確実に決め切ったほうにリズムは傾くだろう。両指揮官ともにお互いことをリスペクトしており、志向するサッカーのスタイルも通ずる部分が多い。手の内は分かりあっているだけに堅い展開も覚悟できる。そんな手に汗握る我慢比べも予想される一戦を制し、浮上のきっかけをつかむのはどちらだろうか。
他会場のカード
5月17日(水)
13:30 モンテディオ山形 vs 大分トリニータ(J2)
昨季昇格プレーオフに進出した両チームだが、今季は対照的な前半戦を過ごしている。20位の山形は前節、終了間際に決勝ゴールを許し敗戦。DF西村慧祐が出場停止の今節は先制点を与えずに試合を進められるかが鍵となる。対する大分はMF中川寛斗の2試合連続得点で勝点1を獲得し、2位をキープ。山形とのアウェイゲームでは2002年を最後に勝利がないが、鬼門を突破して波に乗りたい。
19:00 ブラウブリッツ秋田 vs ヴァンフォーレ甲府(J2)
第4節以来の連勝を達成した秋田は6位に浮上。MF諸岡裕人が前節負傷交代、さらに中2日の日程と難しい状況のなか、走力・球際で“らしさ”を出せるかがポイントとなる。2試合連続で無得点の敗戦を喫した9位・甲府のキーマンはMF長谷川元希。過去2シーズンの秋田戦は自身のゴールでチームを勝利に導いた。また、第4節以来の出場を果たしたMF武富孝介の復帰も追い風となりそうだ。
19:00 いわきFC vs 大宮アルディージャ(J2)
21位の大宮と22位のいわきが激突する下位直接対決だ。連敗が「5」に伸びたいわきは、そのうち4試合が0-1での敗戦。中2日のホーム連戦は攻守の要であるDF嵯峨理久が出場停止で不在だが、前線の選手の奮起に期待したい。対する大宮はFW富山貴光の劇的な同点ゴールが生まれ、連敗を6でストップ。この勝点1を「3」に変えるべく、“昇格組”に4戦全敗を喫した昨季とは違う姿を見せたいところだ。
19:00 栃木SC vs 東京ヴェルディ(J2)
栃木は前節の「北関東ダービー」で二度リードを奪うも痛恨のドロー。ゴラッソを叩き込んだMF福森健太を今節は出場停止で欠くが、3連勝中と強さを見せているホームの利を生かしたい。一方、3位・東京VはFC町田ゼルビアとの上位対決に0-1で敗れた。こちらは得点源のMFバスケス・バイロンが出場停止となるなか、FWマリオ・エンゲルスに期待。持ち前の突破力で攻撃にアクセントをつけられるか。
19:00 ザスパクサツ群馬 vs 水戸ホーリーホック(J2)
群馬の前節は前後半の立ち上がりに失点を重ねて敗れたものの、0-4から2点を返して次につながる内容。途中出場で勢いをもたらしたMF山中惇希、FW白石智之の起用にも注目だ。対する水戸は引き分けた栃木SC戦に続く「北関東ダービー」。栃木戦後には濱崎芳己監督が「ダービーで引き分けはない!」とコメントしたが、その悔しさをすぐにぶつけることができる絶好の舞台となる。
19:00 ジェフユナイテッド千葉 vs 清水エスパルス(J2)
前節ヴァンフォーレ甲府と対戦した千葉はFWピーター・ウタカを完璧に抑え込み、完封勝利。今季の4勝は全て1-0でマークしており、集中した守備で清水から2006年以来となる白星を狙う。対する清水は9得点の第14節に続き、前節も5得点の圧勝で5位に浮上。大量リードに緩むことなく無失点で締めたことも収穫となった。週末には首位との大一番を控えるだけに、連戦2戦目のメンバー構成にも注目だ。
19:00 FC町田ゼルビア vs レノファ山口FC(J2)
首位・町田は東京ヴェルディとの上位対決を今季8試合目のクリーンシートで制し、2位との勝点差を「4」に拡大。この山口戦、次節の清水エスパルス戦と続くホーム連戦でさらに連勝を伸ばしていきたいところだ。18位の山口は中山元気監督の初陣となった前節、0-2から追いつき勝点1を獲得。選手交代が奏功したことも明るい材料で、2戦2勝を記録した昨季に続き、町田からの勝利を狙う。
19:00 藤枝MYFC vs ジュビロ磐田(J2)
3連敗中の藤枝が2試合連続で「静岡三国決戦」に臨む。前節は清水エスパルスに0-5で大敗したが、ビルドアップに修正を施した後半は猛攻を披露。今度こそゴールネットを揺らして勝点3をつかみたい。一方の磐田はFWファビアン・ゴンザレスの復帰戦を今季初の連勝で飾った。ただ4点リードからの2失点は反省材料。攻撃的なスタイルを貫く藤枝との今節は修正力が問われる一戦となる。
19:00 徳島ヴォルティス vs ツエーゲン金沢(J2)
徳島の前節は2点リードで折り返したものの、退場者を出した後半に追いつかれてドロー。一方で、ともに2試合連続ゴールをマークしたFW森海渡、FW柿谷曜一朗の好調は心強く、8試合目での今季ホーム初勝利への期待が高まる。対する金沢は5試合ぶりの勝利をクリーンシートで達成。連戦で選手の入れ替えも予想されるなか、契約の関係で前節を欠場したFW奥田晃也に注目だ。
19:00 V・ファーレン長崎 vs ファジアーノ岡山(J2)
4位の長崎は上位追走に向けて痛い2連敗。FWフアンマ・デルガドの穴を感じさせる内容だったが、直近3試合で無得点に終わっている岡山戦で悔しさを晴らせるか。あと「2」に迫る、チームのJ2通算500得点達成にも注目だ。岡山は終了間際に追いつかれ、2試合連続のドロー。負けなしが10試合に伸びた一方で2点目を奪えるかが課題となっており、MF田中雄大の2戦連発に期待したい。
19:00 ロアッソ熊本 vs ベガルタ仙台(J2)
11位・熊本の前節は大分トリニータに追いつかれ1-1で引き分け。2戦2敗の昨季をはじめとしてリーグ戦での仙台戦は2分6敗と相性が悪いが、課題となっている追加点を取り切って初勝利を刻めるか。1ポイント差で追う12位の仙台は「みちのくダービー」で劇的な勝利を収め、勢いに乗ってアウェイへ乗り込む。昨季まで所属した熊本での一戦に臨むDF菅田真啓にも注目が集まりそうだ。
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