今節は上位争いに変動があった。
前節の川崎フロンターレが台風の影響で延期となった首位の神戸は、敵地でセレッソ大阪との関西ダービーに臨んだ。この試合はスコアレスで前半を折り返した中、後半早々にスコアが動く。50分、左サイドからのクロスをMFジョルディ・クルークスがヘディングシュートを沈めてC大阪が先制すると、51分には右サイドを崩した流れからうまくボールをつないだ神戸がMF山口蛍のゴールで同点。一瞬にして試合を振り出しに戻した。
その後、一進一退の攻防が続いた戦いに終止符を打ったのはC大阪だった。ゲーム終了間際、ロングボールの処理のために飛び出した相手GKのミスを見逃さなかったMF北野颯太が無人のゴールにシュートを流し込み、大きな勝ち越し点を奪取。結果、これが決勝点となり、C大阪が首位相手に大きな勝ち点3を奪った。一方、7試合ぶりの黒星となった神戸は、1試合消化試合が少ない状況ではあるものの首位から陥落した。
そんな神戸を抑え、首位に立ったのは横浜FMだ。ホームに柏レイソルを迎えた一戦は、互いに得点を奪い合う展開となる。
FWアンデルソン・ロペスらのゴールで前半を2-1で折り返した横浜FMだったが、後半に入りわずか30秒で同点に追いつかれると、72分には右サイドからDF片山瑛一が上げたクロスに合わせたのは途中出場のFWフロート。高い打点のヘディングシュートを狙うと、これがネットを揺らして柏が逆転に成功した。
だが、このゲームはここで終わらなかった。後半アディショナルタイムにアンデルソン・ロペスのゴールで横浜FMが土壇場で振り出しに戻すと、劇的な結末は90+7分。ゴール前でボールを動かした横浜FMは、MFマルコス・ジュニオールのパスに最後は宮市亮が右足でシュート。これが相手に当たりながらゴールに吸い込まれ、劇的な勝利を引き寄せた。横浜FMは執念の逆転勝ちを飾り、暫定ながら首位に浮上した。
一方、上位争いに食らいつきたい名古屋グランパスは、無敗のホーム・豊田スタジアムでアビスパ福岡と対戦。1-0で折り返した後半、65分にPKを自ら獲得したFW佐藤凌我に決められて試合を振り出しに戻されてしまったが、69分にCKからDF藤井陽也がそらしたボールをファーサイドでフリーになっていたFWキャスパー・ユンカーが押し込んで勝ち越しに成功した。
終盤、危なげない戦いを見せた名古屋は、このリードを守り切り勝利。連勝を「4」に伸ばした名古屋は、これで2位に浮上し、首位の横浜FMとの差も「1」となっている。
そのほか、川崎フロンターレがMF脇坂泰斗のバースデー弾でサンフレッチェ広島に勝利。ガンバ大阪はFC東京に勝利して3連勝となった。また、MF伊藤涼太郎のラストゲームとなったアルビレックス新潟は、京都サンガF.C.を相手に悔しい敗戦を喫している。
■J1リーグ第17節 結果
横浜FM 4-3 柏
C大阪 2-1 神戸
鳥栖 1-1 札幌
新潟 1-3 京都
名古屋 2-1 福岡
鹿島 1-0 湘南
G大阪 3-1 FC東京
横浜FC 0-0 浦和
川崎F 1-0 広島
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