セリエBでは、優勝したフロジノーネと2位ジェノアが自動昇格を決めていたが、3~8位による昇格プレーオフの結果、クラウディオ・ラニエリ率いる5位カリアリの1年ぶりのセリエA復帰が決定した。
カリアリは昨夏、ファビオ・リヴェラーニ指揮下でスタートを切ったが成績が低迷。だが、今年1月にラニエリが指揮官に就任すると、10勝7分2敗の好成績で11位から5位へと浮上して昇格POに進出した。
PO決勝では、3位バーリとの第1戦を1-1と引き分けで終えていたカリアリ。日本時間12日に敵地での第2戦へと乗り込むと、後半アディショナルタイムの劇的な決勝弾で1-0と制し、セリエA昇格の切符をつかんだ。
ローマやチェルシー、レスターなどでの指揮を経て、約32年ぶりに戻ったサルデーニャの地で再び歴史を綴った71歳の指揮官は、奇跡的なセリエA復帰に涙して喜んだ。試合後のインタビューでは、自身の心境を明かしている。
「大きな解放感を感じる。カリアリは私のすべてだ。昔、私はここで指揮官になったことで、ヨーロッパを飛び回ることができるようになった。この地や地元の人々には、感謝し続けている。だが、ここへ戻ってくることは、疑問だらけだった」
「上手く行かなければ、心の中にある物語が台無しになってしまうからね。だが、ジジ(ルイジ)リーヴァから『クラウディオは我々の仲間だ』と言われ、『エゴイストになるべきではない。カリアリは苦境にある。思い切って飛び込んでみよう』と考えた。だが、負けるたびに心に一撃を食らっているようで、昇格できなければ、ボロボロになるところだった。だからこそ解放された気分だ」
「レスターでプレミアリーグを制した後も、カリアリでの思い出を決して忘れるつもりはなかった。今日のことも、私のキャリアにおける最大の喜びの1つとして、真珠のように心の中にしまっておくつもりだ」
カリアリとは2025年6月末までの契約を結ぶラニエリ。来シーズンは、セリエA残留が目標となる。
「さらなる奇跡を? カリアリでも私にプレッシャーをかけるつもりかい? 残留を目指さなければならないので、適切なチームを作り、良いパフォーマンスを見せることが重要だ。サルデーニャでは、スタジアムにいる観客だけでなく、島全体がチームを支えてくれている。セリエAへ復帰できることは最高であり、みんなに感謝したい」
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