今シーズンの最終節終了直後に、レジェンドのパオロ・マルディーニ氏ら幹部が電撃退任して波紋が広がったミラン。来シーズンへ向けた補強の準備が進む中での突然の出来事であり、日本代表MF鎌田大地らの獲得交渉への影響が懸念されてきた。
そんな中、12日付のイタリア紙『Gazzetta dello Sport』は、ジョルジョ・フルラーニCEOやチーフスカウトのジェフリー・モンカーダ氏が、マルディーニ元TD(テクニカルディレクター)らの事実上の後任を務める新体制においても、鎌田の獲得が濃厚であることを伝えている。
イタリア紙は「トップ下のサムライへ…ミランはあと1歩、残すはサインのみ」との見出しで報道。「ミランには移籍金ゼロのサムライが…。選手の代理人の手続き上の理由で正式発表まで漕ぎつけていないが、この取引を巡っては楽観視する雰囲気が漂っている」と綴り、日本代表MFを巡る交渉の現状を伝えた。
さらに「ダイチ・カマダは、サプライズがない限り、ミランの選手になるだろう」と断言。「年俸300万ユーロ(約4.5億円)の4年契約は、マルディーニらの退任前に完成しており、フルラーニとモンカーダも承認するはずだ」と続けた。
ピオリが重宝するユーティリティ性
その理由として、指揮官のステファノ・ピオリが鎌田の獲得を熱望していることを挙げている。「ピオリは、技術的な面を踏まえて、長らく前に日本人選手の獲得にゴーサインを出した」と指摘。「彼のことを評価し、中盤におけるまさに本物のジョーカーと考えている」と綴った。トップ下や中盤のほか、来シーズンも採用する見込みの4-2-3-1におけるラファエウ・レオンの代役として、左ウィングでの起用も視野に入れているとみられ、そのユーティリティ性を重宝したい考えだ。
さらにイタリア紙は「愛媛出身の26歳が加わることで、ピオリは安心し、イタリアでの1年目は期待外れに終わった(シャルレ)デ・ケーテラーレの覚醒を(永遠とは言わないが)待つことができるはずだ」との見解も示した。
ただ、ミランは鎌田を巡り、アトレティコ・マドリードやドルトムントとの争奪戦を制して「選手の『シー(イエス)』を上手く勝ち取った」背景があるだけに、日本代表MFが代表戦でヨーロッパを離れる間に「この状況が再び変化しないことをミランは願っている」と伝えた。
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