大分トリニータ 対 町田ゼルビア の見どころ
昇格レースを占う上位対決がミッドウィークに実現する。3位の大分トリニータがホームに迎え撃つは首位の町田ゼルビア。大分がここで止めるか、町田が蹴落とすか。一瞬たりとも目の離せない直接対決だ。
現在7試合負けなしの大分であるが、3勝4分と高い勝率を誇っている訳ではない。前節・ジュビロ磐田戦は前半終了間際に先制するも後半に追い付かれ引き分け。2位から転落してしまった。J1自動昇格に向け、いまは踏ん張りどころと言っていいだろう。
その状況で迎える首位との直接対決は、チームに流れや勢いを吹き込むには絶好のゲームとなる。今季わずか1敗しかしていないホーム・レゾナックドームで町田を叩き、昇格へのギアを一段上げたいところだ。
1-3とアウェイで完敗を喫した前半戦の対決での反省は強く残っているはずで、町田のセットプレーとカウンターは要警戒すべき。ただ、相手の強みを意識し過ぎて自分たちのこだわりを捨てるようではチームのやり方がブレてしまう。ボールを握り自分たちからアクションを起こしながらゴールに迫っていく姿勢は貫くべきである。
上位に顔を出すチームの中では得点数が最も少なく、得点力のアップが後半戦のカギを握る。チーム得点王の藤本一輝や10番を背負う野村直輝といったキーマンにボールを集めつつ、その他の選手の奮起も必要。ホームアドバンテージを生かしつつ、堅守の相手から先手を奪うゲーム運びで勝点3を手繰り寄せたい。
勝点を50に伸ばし首位を走る町田は、今節・大分戦、次節・東京ヴェルディ戦と直接対決が続く。この2試合できっちりと勝点3を積み上げられれば、J1昇格に向け大きく前進することとなる。まずはその第1ラウンドに挑む。
最下位の大宮アルディージャと対戦した前節は、また1つチームの強さを証明するゲームとなった。システムと戦い方を変えてきた相手に対して前半のうちに2失点し、今季初めて2点のビハインドを負う展開を強いられたが、前半に1点を返すと、後半は一方的に押し込み続け、終了間際にエリキと藤尾翔太のゴールを決め逆転。首位に立つ理由を示すには十分な内容で勝点3をもぎ取った。
シーズンが進むにつれ相手からの分析が進み、ボールを持たされるゲームが増えてきている中でチームにとって自信を深める勝利になったことは間違いない。引いた相手を力技でこじ開ける力も備わってきた。
ただ、3位の大分はポゼッションにこだわりのあるチームであり、ここ数試合とは違った試合展開が予想される。もう一度、自分たちのスタイルを見つめ直し、アグレッシブな守備から素早い攻撃に転じる意識を研ぎ澄ませたい。ホームで完勝を収めた前回対戦は参考になる部分が多い。勢いと迫力で相手を上回れれば前半戦の再現も十分にあり得る。
他会場のカード
7月5日(水)
19:00 ベガルタ仙台 vs 清水エスパルス(J2)
12位の仙台は前節の“みちのくダービー”で屈辱的な大敗。連戦で試合がすぐにやってくることを前向きに捉え、メンタルの回復と切り替えを図れるか。前回対戦で得点を挙げたMF郷家友太に注目だ。対する7位・清水はFW北川航也の劇的な決勝ゴールで勝ち切り、試合後は秋葉忠宏監督の口から「This is football!」が飛び出した。プレーオフ圏内に浮上する可能性がある今節、5月以来の連勝に挑戦する。
19:00 いわきFC vs 栃木SC(J2)
21位・いわきは後半ATに追いつき、新体制下では3試合負けなし。中2日での試合となる今節は、復帰後2試合連続得点中のMF岩渕弘人など前節交代出場した選手の活躍も鍵を握りそうだ。対する栃木は今季アウェイ初勝利を飾り17位に浮上した。勝点4差のいわき戦で勝利すれば降格圏との差はさらに拡大。2試合連続で無失点に抑えている堅固な守備陣を中心に、2節続けてのシーズンダブルを狙う。
19:00 水戸ホーリーホック vs 徳島ヴォルティス(J2)
水戸は3試合勝利なしとなったものの、内容面では攻守ともに狙いを表現。5月に加入したDF成瀬竣平の初出場や、長期離脱していたGK山口瑠伊のメンバー入りなどポジティブなニュースも多く、反撃態勢が整いつつある。一方、3試合連続のドローに終わった徳島は、過去2試合と比べると勝点1が妥当な結果に。最後をこじ開ける上では、攻撃を活性化させたMF児玉駿斗の創造性に期待したい。
19:00 ザスパクサツ群馬 vs ロアッソ熊本(J2)
10位・群馬は6月からの5試合を4分1敗と白星からは遠ざかる一方、負けない強さを披露。3試合ぶりに復帰した前節、チームに推進力をもたらしたFW長倉幹樹がこの試合でも鍵を握りそうだ。14位の熊本は第16節以降、ホームは無得点で5連敗、敵地では3戦連続完封勝利と対照的な戦績。敗れた直近2戦は開始直後の失点で劣勢を強いられているだけに、試合の入り方には注目だ。
19:00 大宮アルディージャ vs ジェフユナイテッド千葉(J2)
大宮は首位・FC町田ゼルビアに2点を先行するも逆転を許し、今季2度目の6連敗。ただ、守備時[5-4-1]の布陣など勝つための戦い方に舵を切ったことは新たなチャレンジで、今節こそ長いトンネルから脱出したいところだ。一方の千葉は後半ATにMF新明龍太がプロ初ゴールとなる決勝弾を叩き込み、6試合ぶりの白星。地元で育ったルーキーの活躍を追い風に、約1ヶ月前の天皇杯で敗れた大宮にリベンジを果たせるか。
19:00 東京ヴェルディ vs V・ファーレン長崎(J2)
アウェイ7連勝で2位に浮上した東京Vと、5ポイント差で追う5位・長崎が激突する。東京Vは今季13度目のクリーンシートを記録。中2日で迎えるホームゲームでも、過去2試合と同様に良い入りから先制点を狙いにいく。対する長崎は前節敗れたものの、ハーフタイムの4枚替えから2点差を一時追いつく怒涛の攻撃を披露。収穫面を今節につなげ、キックオフ直後からアグレッシブに仕掛けたい。
19:00 ヴァンフォーレ甲府 vs ブラウブリッツ秋田(J2)
6位・甲府は公式戦7連戦の4戦目を迎える。敗れた前節は先発を8人変更しており、この試合は前々節のメンバーに戻すことが濃厚。過去5戦3ゴールとこのカードで相性の良いMF長谷川元希にかかる期待は大きい。一方、秋田の前節は終了間際の失点で勝点1にとどまった。開幕からフルタイム出場を続けていたGK圍謙太朗を累積警告で欠く今節、難敵甲府から初勝利を刻むことはできるか。
19:00 ジュビロ磐田 vs ツエーゲン金沢(J2)
4位の磐田はヴァンフォーレ甲府、大分トリニータと続いた上位対決でいずれも引き分け。勝ち切れなかった悔しさは残るものの、引き続きホームで戦う今節こそ勝点3を積み上げたいところ。突破から好機を演出したMF古川陽介に期待がかかる。一方、栃木SCとの下位直接対決に敗れた金沢は18位に降下。劣勢から盛り返した後半の勢いをつなげ、過去7戦全敗と相性の悪い磐田戦で初白星を狙う。
19:00 ファジアーノ岡山 vs 藤枝MYFC(J2)
8位の岡山は先発起用に応えたMF田部井涼が決勝点をマークし、4試合ぶりの勝利。ただペースダウンした後半の戦いには課題が残っただけに、選手起用も含めて木山隆之監督がどう修正するのか注目だ。岡山を1ポイント差で追う藤枝は前節スコアレスドロー。攻撃をやり切る形が少なかったことを反省材料に、「超攻撃的エンターテインメントサッカー」の看板を取り戻したい一戦となる。
19:00 レノファ山口FC vs モンテディオ山形(J2)
山口は3試合連続の無失点。下位グループからの浮上を目指す上で守備の安定は心強く、今節も鋭い出足で相手の自由を奪いたいところだ。対する山形はベガルタ仙台とのダービーマッチで4-1の圧勝を収め、第4節以来の一桁順位に浮上。この勢いに乗り再び連勝街道に突入できるか。公式戦5連戦の2戦目とあり、横山塁、加藤大樹など途中出場の多いアタッカーの活躍にも注目が集まる。
関連記事
●【動画】【週末J2まとめ】これが首位の力。町田が大宮を相手に2点のビハインドをひっくり返して逆転勝利。東京Vは熊本を破り2位に浮上 | Jリーグ
PR
● ドコモスポーツくじでWINNERキャンペーン実施中! 登録してJリーグをもっと楽しもう!
DAZNについて
DAZNなら好きなスポーツをいつでも、どこでもライブ中継&見逃し配信!今すぐ下の記事をチェックしよう。
● 【番組表】直近の注目コンテンツは?
● 【お得】DAZNの料金・割引プランは?