今節、最大の注目カードとなったのは、国立競技場で開催した町田と東京Vによる”東京クラシック”だ。首位と2位のライバルマッチとあって意地と意地のぶつかり合う激闘となった。
試合はいきなり動く。2分、最終ラインの背後に送り出されたボールに反応したFWエリキがGKと1対1を迎える。この場面でのシュートは防がれたものの、こぼれ球をFW藤尾翔太が押し込み、首位の町田が先制点を奪った。これで優勢となった町田は、相手にボールを持たれながらも粘り強く対応し、38分にはエリキからのラストパスをMF安井拓也が沈めて2点差で前半を折り返した。
しかし、後半に入ると今度は東京Vが意地を見せる。73分、DF宮原和也のクロスに鹿島アントラーズから育成型期限付き移籍で加入したばかりのFW染野唯月が頭で合わせて1点を返すことに成功。これで勢いに乗ると、83分には左サイドからの崩しを最後は再び染野が頭で合わせ、これがゴールイン。終盤の2ゴールで同点に追いつくことに成功した。
終盤はどちらも得点を奪いに行こうと、最後までインテンシティの高いゲームが続いたが、最終的にはドローで決着。J2の天王山は、好ゲームの末に互いに勝ち点1を分け合った。
上位2チームが勝利を逃した中、その2チームに近づいたのはジュビロ磐田とヴァンフォーレ甲府だ。
磐田は敵地でモンテディオ山形と対戦すると、28分にMFドゥドゥのゴールで先制。55分にはCKからFWジャーメイン良が頭で合わせてリードを2点に広げ、試合を優勢に進めた。
その後、61分にカウンターからMF横山塁に決められて1点を返されるが、82分にMF金子翔太のクロスから最後はこぼれ球をDF松原后がワンタッチで沈めて勝負あり。連勝を飾った磐田は、2位の東京Vと勝ち点で並び3位へ浮上した。
一方、甲府は敵地で藤枝MYFCと対戦。難しい時間帯もありながらうまくゲームを進めていくと、前半終了間際の44分にDF須貝英大のゴールでリードして後半へ。後半は藤枝にゴールを決められる場面もあったが、FWピーター・ウタカの2得点に加え、試合終了間際にFW宮崎純真がダメ押しとなる4点目を決めて勝利を手繰り寄せた。これで甲府も連勝。順位を4位へと上げている。
その他、上位勢同士の戦いとなった大分トリニータと清水エスパルスの上位対決は、MF乾貴士が2つのゴールを沈めた清水が2-1で勝利。前節16試合ぶりの勝利を飾った大宮アルディージャは、ザスパクサツ群馬に敗れて連勝とはならなかった。
■J2リーグ第25節 結果
秋田 1-1 熊本
いわき 4-3 水戸
栃木 2-2 仙台
町田 2-2 東京V
藤枝 1-4 甲府
長崎 0-1 山口
山形 1-3 磐田
群馬 2-0 大宮
千葉 1-0 金沢
徳島 1-1 岡山
大分 1-2 清水
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