バルセロナのジョアン・ラポルタ会長が、現在のチームや今夏の補強戦略などについて語った。12日、スペイン紙『ムンド・デポルティーボ』が報じている。
『ムンド・デポルティーボ』のインタビューに応じたラポルタ会長は、「全てのコンペティションで競うべく、現在のチームに欠けているものは何か?」と問われると、次のように答えた。
「チャビが要求しているとおり、チームには右SBと2人のMFが欠けている。(コスト的には)大きな負担にならないと思う。実際にいくつかの可能性、選択肢があるんだ。“ブシ”(2022-2023シーズン限りでバルセロナを退団した元スペイン代表MFセルヒオ・ブスケツの愛称)の穴を埋めるMFを少なくとも1人、可能なら2人探す必要がある」
ブスケツの後釜候補としては、ジローナに所属するスペイン人MFオリオール・ロメウが有力視されている。ラポルタ会長は「彼はバルセロナのシステムを完璧に理解している」とクラブの育成組織(カンテラ)で育ったロメウを評価した一方で、「私が何か言えば交渉の妨げになりかねない」と詳細に触れることを避けた。
2022-2023シーズンにバルセロナをラ・リーガ王者に導いたチャビ監督について、ラポルタ会長は「適応能力を高く評価している」とコメント。本来志向する攻撃的なスタイルの実践だけでなく、時には堅い守備組織を活かして“ウノゼロ”勝利をもぎ取ることも厭わなかった指揮官に対して「チャビは勝者であり、勝てないのにフィロソフィーを頑なに守ることはできないことも理解している」と評価した。
また、近年深刻な財政難に陥っているバルセロナは、新規選手の獲得や登録に苦労する場面も散見されている。今夏は、マンチェスター・シティからドイツ代表MFイルカイ・ギュンドアン、アトレティック・クルブからスペイン代表DFイニゴ・マルティネスを獲得しているが、バルセロナは両選手をフリー移籍で射止めている。ラポルタ会長も、クラブが大金を使って選手獲得に乗り出せないことを理解しており、現状を切り抜けるためのキーマンの名前を挙げた。
「フリーで選手を獲得することがカギだ。そこで重要なのが、スポーツマネジメント面の役割となる。だからこそ、(マテウ・)アレマニー(スポーツディレクター)が続投することを喜んでいるんだ。マテューは交渉の場でも冷静さを失わないし、粘り強さ、忍耐強さ、巧みさを心得ている。ギュンドアンやI・マルティネスのようなクオリティの選手を遅滞なく獲得できたのは大きなメリットだ」
現在、バルセロナがラ・リーガに登録している選手は13人。ギュンドアンやI・マルティネスら新加入選手や、契約を更新した選手などは依然として登録できておらず、レンタルバック組や余剰戦力の退団オペレーションを含む“人員整理”が必須の状況となっている。
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