15日、J1、J2、J3の合計9試合が各地で開催された。
J1は2試合が開催され、デーゲームでは北海道コンサドーレ札幌とアルビレックス新潟が、この試合を最後に改修工事に入る札幌厚別競技場で行われた。
前節はともに敗れ、連敗で中断期間には入りたくない両者の対戦は後半にゲームが動いた。スコアレスで迎えた54分、右サイド深くでのスローインから複数人が絡み完璧なパスワークで崩すと、藤原奏哉のクロスに合わせたのは鈴木孝司。背番号9が倒れ込みながら右足で押し込みアウェイの新潟が先制した。
しかし51分、新潟をアクシデントが襲う。スペースに抜け出した金子拓郎を後ろから倒してしまった新井直人に一度はイエローカードが出されるが、VARが介入した末、レッドカードに変更。残り30分以上を数的不利で戦うこととなった。
その後はホームで数的優位に立った札幌が押し込む時間を増やしていく。ポスト直撃のシュートを放つなど厚い攻撃を仕掛けていった。そして終盤は途中出場の長身FWキム・ゴンヒとCBの岡村大八の最前線に並べるパワープレーに出る。ただ、この日はゴールが遠く、8分のアディショナルタイムを過ぎたところでタイムアップ。聖地・厚別での“ラストゲーム”を勝利で飾れず、反対に新潟は残留争いから1歩抜け出す大きな勝点3を手にした。
日産スタジアムでは行われた横浜F・マリノスと川崎フロンターレの『BIG神奈川ダービー』は、前半からエキサイティングなゲームが展開された。お互いにボールを持てばしっかりとつなぎながら、チャンスとみるや一気にスピードアップ。1つのミスや一瞬の隙がゴールに直結しそうな攻防となった。
その中、お互いに決定機は訪れたが、なかなかモノにできない。横浜FMは絶好機でヤン・マテウスのシュートがしなければ、川崎Fは家長昭博の折り返しから山田新がゴールネットを揺らしたが、その直前のプレーでオフサイドがあり、ノーゴールの判定となった。
後半も手に汗握る攻防となる中、65分に相手のミスを見逃さなかった横浜FMがマルコス・ジュニオールとアンデルソン・ロペスのコンビでゴールネットを揺らしたと思ったが、マルコス・ジュニオールのスルーパスに反応したアンデルソン・ロペスの位置がわずかにオフサイド。待望の先制点とはならなかった。
その後も0-0で推移していく中、71分に川崎Fがビッグチャンスを迎える。瀬川祐輔のスルーパスに抜け出した遠野大弥がエリア内で倒されPKを獲得した。しかし、キッカーを務めた家長のキックを横浜FMのGK一森純がコースを読みストップ。スコアが動くことはなかった。
まさかのPK失敗があった川崎Fであったが、その後も攻め手を緩めず攻勢を強めていく。しかし、シュートは打つがGK一森の牙城を崩せず、1点が遠かった。そして、そのままスコアレスドローでの決着が濃厚となってきた90＋4分に劇的ゴールが生まれる。セットプレーの二次攻撃から瀬川祐輔、大南拓磨とつなぎ最後は車屋紳太郎が押し込んで決勝点。後半戦での巻き返しを誓う川崎Fが土壇場で勝点3を手繰り寄せた。
J2も2試合が開催された。味の素スタジアムでは2位につける東京ヴェルディが徳島ヴォルティスを迎え撃った。お互いにポゼッション志向のチーム同士とあってボールがピッチ上を忙しく転がる。時間が進むに連れ、徳島が丁寧にボールを動かしながら、東京Vが奪えば素早くゴールに迫っていく構図になっていった。ただ、お互いに決定機を作るまでは至らずにそのままタイムアップ。スコアレスドローの痛み分けで決着となった。
もう1試合、レノファ山口といわきFCもゴールが生まれることなく、痛み分けに終わった。
また、5試合が開催されたJ3は、上位陣の愛媛FCとカターレ富山が順当に勝利。最下位のSC相模原はホームで2点のリードをひっくり返す逆転勝利を飾り、今季2勝目を飾った。
■7月15日開催 結果
・J1第21節
札幌 0-1 新潟
横浜FM 0-1 川崎F
・J2第26節
東京V 0-0 徳島
山口 0-0 いわき
・J3第18節
相模原 3-2 奈良
富山 1-0 琉球
岐阜 2-2 今治
讃岐 2-1 宮崎
八戸 1-2 愛媛
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