新シーズンの開幕へ向けて、合宿先であるイタリア北部トレンティーノのディマーロで行われたチームのお披露目会見において、デ・ラウレンティス会長は、サプライズで主将ジョヴァンニ・ディ・ロレンツォの契約延長を大声で告げた。「我々のカピターノは、2029年まで契約を延長した!」。
来月4日には30歳の誕生日を迎えるナポリの主将。2029年まで契約を延長し、これからも長く、ヴェスヴィオ山のふもとの街でプレーを続けることが決まった。昨シーズンにクラブの33年ぶり3度目の悲願のスクデットをもたらした主将は、生涯にわたってナポリとの絆を結ぶことになる。
「会長が今夜、発表するとは思っていなかった。このような素晴らしいご褒美をもらうことができてクラブに感謝している。もちろんチームメートのみんなにも感謝したい。僕らは1つのチームであり、たった1人では何もできない。毎日のようにこのチームに情熱を注いでくれるファンのみんなにも、チームの代表として挨拶したい。」
ナポリ主将の契約延長の意味すること
ジョヴァンニ・ディ・ロレンツォの契約延長は、ナポリによる強烈なメッセージと言えるだろう。昨シーズンの歴史的なスクデット獲得の主役の1人であり、近年、大きな役割を担ってきた選手の功績を認めるものだ。
昨夏に退団したロレンツォ・インシーニェの後継者としてカピターノに選出されたディ・ロレンツォ。ナポリへの帰属意識示しつつ、偉大なカンピオーネ(王者)として、偉大なプロフェッショナルとして、その期待に応え、ピッチ内外において頼もしい存在であることを示した。
ナポリ主将は、チームメートたちにとって模範であるだけでなく、カルロ・アンチェロッティやジェンナーロ・ガットゥーゾ、ルチアーノ・スパレッティからリュディ・ガルシアに至るまでの歴代指揮官たちの信頼も厚かった。
このクラブの歴史的瞬間における稀有な存在であるからこそ、ナポリはイタリア人サイドバックをチームに引き留めることを決断したのだろう。
契約延長交渉を進めるナポリ
ナポリ主将の契約延長発表を終えたデ・ラウレンティス会長は、「明日から続々と契約延長を行う。誰が本当にナポリを愛しているのか、誰が他の目的地を目指しているのかが明らかとなるだろう」と告げた。
現時点で去就が不透明となっているのは、イルビング・ロサーノとマッテオ・ポリターノ。さらにエースのヴィクター・オシムヘンも今夏の移籍市場で注目を浴びるが、契約延長交渉が進行中だ。マリオ・ルイについては、契約延長の合意へ近づいている。フヴィチャ・クヴァラツヘリアも契約延長を視野に入れ、契約内容の調整が検討されている。
Getty Images
文・ジュゼッペ・アンナルンマ/イタリア人ジャーナリスト
関連記事
● 【インタビュー】カンナヴァーロが語るナポリ愛、大泣きしたパルマ移籍やマラドーナとの思い出 | セリエA
DAZNについて
DAZNなら好きなスポーツをいつでも、どこでもライブ中継&見逃し配信!今すぐ下の記事をチェックしよう。