【プレビュー】首位・愛媛に挑む6位・松本、2位・富山からのダブルを狙う3位・鹿児島。後半戦の一発目で昇格圏との直接対決に挑む ｜ Jリーグ

前半戦は、3連勝で締め括った愛媛FCが首位でシーズンを折り返し、2位・カターレ富山が勝ち点「2」差で接近している状況で幕を閉じた。3位から9位までは勝ち点「4」差と依然として混戦が続いているものの、上位2チームとの差は少し広がり始めている。今節から幕を開ける後半戦は、このまま昇格に向けて上位2チームが逃げ切るか、その２強を崩すチームが混戦の中から現れるか。ここが注目ポイントになる。

その中で今節は、昇格争いへの生き残りをかけて昇格圏の2チームに、後半戦での巻き返しを期すチームが一発目でぶつかり合う。

首位・愛媛と6位でシーズンを折り返した松本山雅FCが激突する。

6試合負けなしの愛媛は、2連勝の後に一つの引き分けを挟んで現在3連勝と絶好調。この間に富山、鹿児島といった昇格のライバルとなり得る相手を直接倒し、3試合連続の逆転勝ちと勝負強さが際立っている。ただ負けなしの間に唯一、勝ち星を落とした相手が松本だ。前回対戦では、前半のうちに数的優位に立ち、後半早々にMF矢田旭のゴールで先制したが、最終的にはセットプレーから追いつかれ、ドローで決着。前回のリベンジを果たしたい一戦となる。その中で前節の決勝点となる待望のリーグ初得点が前半戦の最後で生まれたMF佐々木匠の活躍にも注目だ。

対する松本は、前半戦波に乗り切れず、昇格圏とは勝ち点「8」差の6位でシーズンを折り返した。後半戦は、より勝ち点を積み上げるペースを上げていかなければいけないだろう。だが、4試合勝ちなしで迎えた前節は、ホームで3得点と快勝。内容でも相手を圧倒し、MF滝裕太のゴールで先制した後は、FW鈴木国友に16試合ぶりのシーズン2点目でリードを広げれば、FW渡邉千真にも今季初ゴールも生まれ、二人のストライカーが一つキッカケを掴んだのはポジティブだ。後半戦最初のゲームで首位を下し、巻き返しへの機運を高めたいところだ。

またもう一つの上位対決では、前回対戦で勝利している鹿児島がホームに2位・富山を迎え撃つ。

鹿児島は、7月最初のゲームで富山との直接対決を制し、福島ユナイテッドFCにも勝ち切って連勝を飾ったが、その後はアスルクラロ沼津と愛媛に敗れ、今季初の連敗中。この間に昇格圏とは勝ち点「5」差まで広がり、この直接対決の結果は大きな意味を持つゲームとなる。前節、3試合ぶりのゴールを決めたFW福田望久斗は前回対戦の富山戦では途中出場からゴールをマーク。その相手から再びゴールを奪い、チームを救う存在となれるか。23歳のアタッカーに注目だ。

対する富山は、鹿児島とは対照的に7月上旬に鹿児島、愛媛との直接対決で連敗を喫したが、その後はFC琉球と奈良クラブから粘り強く、勝ち星を奪い、前半を連勝で締めくることができた。特に前節は、チームの2ゴール目をマークしたDF柳下大樹が後半早々に退場し、数的不利となったが、奈良の反撃を1点に食い止め、しぶといゲーム運びで勝ち点3を獲得した。その中で7月に入って先発に定着し始めているFW大野耀平は、前節もPKでのゴールを沈め、3試合で3ゴールと好調。波に乗り始めているストライカーと共に6ポイントゲームを制し、前回対戦のリベンジを果たしたいところだ。

その他、監督交代後5試合負けなしを維持するガイナーレ鳥取は、3戦無敗のギラヴァンツ北九州と対戦し、6月から8戦無敗を維持するFC大阪は勝ち点「2」差のヴァンラーレ八戸との対戦を控える。前半戦を中位で折り返したチームにもまだまだ上位浮上の可能性が残されているだけに、後半戦一発目のゲームで好スタートを切れるか注目だ。

J3リーグ第20節 対戦カード

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