スペインが生んだ、世界最高峰の点取り屋──。キャリアの最終盤をヴィッセル神戸でプレーし、現在DAZNスペインで解説を務める元スペイン代表FWダビド・ビジャ氏は、これまでに所属したクラブや代表で数多くのタイトルを獲得してきた。
DAZNのオリジナル番組『OR7GEN(オリヘン)-ビジャとクラックたちの原点-』では、ビジャ氏がかつての古巣を訪れ、一時代を共に築いた仲間と様々な事柄について語り合う。まずビジャ氏が訪れたのは、2013-2014シーズンに自身が所属したアトレティコ・マドリード。「1年しかいなかったけど、深く心に刻まれてる」と回想したビジャ氏は、同シーズンに1996年以来18年ぶりとなるラ・リーガ制覇を成し遂げたチームに大きく貢献した。
「それは年を取ったからだろ」
アトレティコのクラブオフィスを訪れたビジャ氏を出迎えた元スペイン代表FWフェルナンド・トーレス氏は、ビジャ氏が「(マドリードの)冬は寒いだろ?」と質問すると、冗談交じりに答えた。スペイン代表で強力な2トップを形成した2人は、アトレティコというクラブや選手を支える原点について語り始めた。
「アトレティコは僕にとって人生そのもの」
現在、トーレス氏はアトレティコでフベニールA(U19相当)のカテゴリーを育成している。アトレティコの生え抜きであり、クラブに並々ならぬ愛情を持っている同氏は、アトレティコのサポーターが下部組織出身者に抱く期待は「特に大きい」と語った。
「サポーターは育成選手がトップチームでプレーする日を心待ちにしてる。5分間でも出たら皆割れんばかりの拍手を送り、将来その選手のユニフォームを買いたいと願うんだ」
“トーレス監督”から指導を受けている育成年代の選手たちは、「監督は本当に特別な人」「挨拶された時は信じられない気分だった」と、尊敬の念を隠そうとしない。下部組織からトップチームに這い上がり、世界的な選手にまで成長したトーレス氏は、自身もまた特別な存在に育てられたことを自覚している。
「僕にとって最高の指導者はルイス・アラゴネス監督だ。厳しくて要求も多い人だったけど、家族のことや監督が知る由もない話をしてきた。信頼できる監督だと思ったよ」
トーレス氏がアトレティコとスペイン代表で師事した、アラゴネス氏。育成年代を指導するにあたり、“名将”から学び取ることは非常に多いという。
「1人で練習してた時に(アラゴネス氏と)よく話したけど、監督の言ってることがよく理解できなかった。でも、後にイングランド時代も含めて何度も思ったよ。『あの時、監督が言ってたのはこのことだったのか』とね。そして今は監督の言葉が毎日口をついて出てくるよ」
時代を超えて引き継がれていく系譜──。「子供の頃から応援してきたアトレティコは僕にとって人生そのもの」と言い切るトーレス氏によって育てられた若武者が、アトレティコを象徴する選手にのし上がるのもそう遠くない話かもしれない。
OR7GEN(オリヘン)-ビジャとクラックたちの原点-
配信:DAZN
視聴期限:2026年12月31日
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