今年5月、Jリーグは30周年という節目を迎えた。日本サッカーの発展に貢献してきたJリーグでは、現在『秋春制移行』について議論がなされている。
通常、欧州サッカーについて取り上げているDAZNのレギュラー番組『FOOTBALL FREAKS』だが、#103ではJリーグのシーズン移行問題を特集。各FREAKSのMC6人が様々な観点から議論した。
2017年以来、6年ぶりに議論がスタートした秋春制。そこには、2つの日程変更が影響している。1つ目は、AFCチャンピオンズリーグ（ACL）の秋春制への移行。2つ目は、2026年から変更される国際Aマッチウインドーの開催時期だ。いずれにしても、現行の春秋制ではJクラブが日程面で不利な状況に置かれることが想定され、最速で2026-2027シーズンにJリーグが秋春制に以降する可能性がある。
Jリーグ実況を行うことが多い桑原学アナウンサーは「すごく大きなテーマ。重要な議論だと思います」とコメント。シーズン移行問題について改善しなければいけないことについては「間違いなくファン・サポーターの皆さんとのコミュニケーション不足の点。今問題とされていることの中で、誤解されていることがとても多い」とした。
“誤解”の一例として、ジャーナリストの小澤一郎氏はスケジュール面を挙げた。現在の春秋制は2月開幕～11月閉幕で、秋春制は8月頃開幕～5月頃閉幕。つまり、冬場の試合が極端に増えることも、夏場の試合が極端に減ることもない。桑原アナウンサーも「（降雪地帯にあるクラブを含め）実は『絶対的に反対』というクラブはそんなにない」と語る。
日本代表DF吉田麻也は、DAZNのレギュラー番組『Atsuto Uchida's FOOTBALL TIME』#139にて「この夏の暑さで試合をするのは、もはや生命の危機」と、サッカーを真夏に行うことの重大な問題点を指摘した。特に、J3などで気温35℃に達するような昼間に試合が行われている現状については、MC陣から改善を求める声が相次いだ。
一方、桑原アナウンサーは夏場の試合問題は「秋春制で解決できるものではない」と言及。吉田の主張には全面的に賛同したものの、シーズン移行の話は主に国際スケジュールの変更によって突き付けられた課題だという見方を示した。
また、北川義隆アナウンサーは最近、地球温暖化と降雪量の相関性に関する本を読んだことを明かし、気温は今後も上昇していくものの、地域によっては降雪が強まるという記述があったとコメント。「そうなると（シーズン移行による冬場の試合開催は）大丈夫なの？という部分もある」と語った。
いずれにしても、秋春制移行にはファン・サポーターに対する理解増進やスタジアム・練習場の環境整備、予算の確保といった、乗り越えなければいけない様々なハードルがある。Jリーグの変革が成功すれば、夏場の活動問題をはじめ、スポーツ界全体に好影響をもたらすことになるかもしれない。
FOOTBALL FREAKS
- 配信： DAZN
- 配信日：水曜日（隔週配信）
- MC：野村明弘、ベン・メイブリー、北川義隆、細江克弥、桑原学、小澤一郎
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