今夏の大型補強が功を奏し、開幕2連勝で好スタートを切ったステファノ・ピオリ率いる新生ミラン。日本時間2日、ジョゼ・モウリーニョ率いるローマと敵地での対戦へ挑むと、オリヴィエ・ジルーとラファエウ・レオンの得点により、2-1で今シーズン初のビッグマッチを制した。
後半、フィカヨ・トモリの退場により数的不利に陥りながらも勝利を収めたピオリのチームについて、『ダゾーン・イタリア』で解説を務めるチーロ・フェラーラ氏が見解を示した。
「ミランからは喜びの闘志が伝わってくるって? このチームには、以前からそのような姿勢があった。ウォーミングアップ中から笑顔で、これから行われる試合に集中していないかのように見えたかもしれない。しかしそれは違う。ミランは間違いなく、今シーズンの開幕からさらなるステップを踏んでいるように思う」
10番レオンの3年越しのオーバーヘッド
9分にPKを獲得して先制に成功したミランは、48分に今シーズンから背番号10番を背負うレオンのオーバーヘッドで追加点を挙げた。ポルトガル代表FWは、『ダゾーン』のインタビューに対し、「3年前からオーバーヘッドを狙っていたが、今日、決めることができた。満足している」と明かしたが、元ユヴェントスDFがプレーを絶賛した。
「美しい! 非常に美しいシュートだった! レオンのポジション取りは上手かったし、(アシストしたダヴィデ)カラブリアのクロスは完璧だった。レオンは不安定な態勢であっても、ゴールをとらえることができることを示した。美しい、美しいゴールだった」
3戦未勝利のローマの問題は?
続いてフェラーラ氏は、スタディオ・オリンピコで行われたビッグマッチにおける両チームのパフォーマンスを分析。リーグ戦3試合を終えて未だ未勝利のモウリーニョのチームの課題を指摘した。
「今日のミランとローマには、大きな差があった。ミランはすぐにリードを奪ったが、フィジカルコンディション面においても、決定的にローマを上回っているように見えた。ローマの反発は見られず、常にミランの思うままにされていた。代表戦による中断期間において、ローマは再結束を図る必要があるだろう。ジョゼならきっとそうするはずだ」
「言い訳を並べるつもりはないが、今日のローマは、(ロメル)ルカクも(パウロ)ディバラも(ロレンツォ)ペッレグリーニもいない状態でキックオフを迎えた。さらに前半、(ウセム)アワールも負傷してしまった。ローマは今後、進むべき道を取り戻したうえで、ポイント獲得を目指していかなければならない」
ローマは今夏の移籍市場において、守備陣の中で最もスピードのあるロジェール・イバニェスを放出。さらに中盤でバランサーの役割を担ってきたネマニャ・マティッチもチームを離れた。フェラーラ氏は、退団選手が残した穴について問われると、マティッチのいなくなった中盤に注目。レアンドロ・パレデスの起用に疑問を提起した。
「マティッチに関してだが、今日のローマの中盤は一新されていたが、(ブライアン)クリスタンテも通常とは異なるポジションでプレーしていた。しかしパレデスがアンカーの位置で、クリスタンテよりも多くどんな貢献ができるのか。それをモウリーニョに問いたい。クリスタンテはあのポジションの主であったはずなのに…」
(C)Getty images
新加入ルカクが早くもデビュー!
先月末にローマに加入したばかりのロメル・ルカクは、オリンピコの熱烈な歓迎を受け、早くもデビューを飾った。後半の19分間のプレーで惜しいシュートも披露したベルギー代表FWについて、フェラーラ氏が自身の考えを明かした。
「残念ながら、利き足ではない右のシュートだった。しかし高い意欲が感じられ、カードをもらうほど、中盤で積極的な守備をする姿も見せた。ただ、これから2カ月ほどでローマがどんなチームになるのかを見極めつつ、ルカクの評価はもう少し先にするべきだろう」
「ローマにとって、ルカクに注目しすぎるのは良くない。ローマには別の問題があり、そこを解決しなければならない。チームは間延びしていたし、常にセカンドボールを失っていた。ミランの力に圧倒されていた部分もあったように思う」
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