セビージャのウルトラス『ビリス・ノルテ』は5日、元スペイン代表DFセルヒオ・ラモスを獲得したクラブ上層部に対する声明を公式X(旧ツイッター)上で発表。上層部の決断を非難している。
今夏にPSGを退団してフリーとなったS・ラモスは、潤沢な資金を有するサウジアラビアからのオファーもあったなか、セビージャ加入を選択。セビリア出身であり、同クラブのユースで育成を受けたS・ラモスは、2004年にトップチームデビューも果たした思い出のクラブへの帰還を長年願い、そしてついに実現させた。
しかし、S・ラモスのセビージャ復帰に対して反発心を抱く者も決して少なくない。S・ラモスがトップチームデビューから約1年半後にレアル・マドリードへと去っていったことを“裏切り”と感じる者も多く、また、2017年1月にセビージャとレアル・マドリードが相対した一戦で、S・ラモスが罵声を浴びせてきた一部サポーターに向けて挑発行為に及んだことで、遺恨はさらに深いものとなった。
『ビリス・ノルテ』は、公式Xで次のような声明を発表している。
「50年近くにわたってセビージャFCのウルトラスグループとして活動する私たちは、今回の契約を提案した関係者に対する明確な拒絶を表明する。私たちを支配するのは憎しみや恨みといった感情ではなく、クラブとその歴史、(クラブから)ファンに対する愛と誇りだ。今回の契約を提案することは、クラブをここまで偉大な存在にしてきた価値観や、象徴であるエンブレムを守ってきた伝説をはじめ、過去にこの選手(S・ラモス)から蔑まれ、苦しみを味わった何千人ものセビリスタに対するリスペクトを欠く行為である」
「この声明は、主にセビージャFCの上層部に宛てたものだ。近年の上層部の決断は、エンブレムに対する思いを尊重するというモデルケースから遠ざかっていると感じている。もう一度言おう。尊厳、価値観、エンブレムとファンへの敬意こそが、100年以上の歴史を紡いできたクラブを支える基盤なのだ」
「忘れてならないのは、セビージャFCとは私たち(すべてのファン)自身ということ。決して、セビージャFCを犠牲に生きながらえようと、クラブオフィスの肘掛け椅子にしがみつく人間たちのことなどではない」
“我が家”への帰還を果たしたS・ラモスだが、前途は決して明るいとは言えないようだ。
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