現在6位のC大阪は、J1第24節の横浜FC戦(1◯0)での勝利から3連勝という波に乗った状況で前節を迎えたが、自陣での繋ぎを奪われたところから失点を許すと、その後は数的優位に立ったものの、ゴールをこじ開けられず、連勝がストップ。勝ち点「7」差という状況で今節、首位を走る神戸と優勝戦線の生き残りをかけて敵地へ乗り込む。
今季のC大阪の特長となっているのがサイド攻撃だ。『クロスから得点』と『クロス成功率』は、共にリーグ1位。さらにここ10年間の中でクロスからの得点比率が「39.5」%というのはトップの数字だ。そんなC大阪のサイドアタックを解説陣が徹底解剖した。
現在は、オーソドックスな[4-4-2]を採用しているC大阪。右サイドにMFジョルディ・クルークス、左サイドにMFカピシャーバといった選手を両翼に配置し、林氏は「両ウイングの能力が高いので、そこを活かす戦術をとっている」と指摘する。さらに「ウイングとサイドバックの関係性も非常に良いので、サイドを突破できている」と解説する。
特に9月シリーズで日本代表にも初招集されたDF毎熊晟矢とジョルディ・クルークスで構成される右サイドは、「非常に関係性が良い」と絶賛。基本的な右サイドのメカニズムとしては、林氏が「毎熊選手が偽サイドバックの中にポジションを取って、それによってクルークス選手がサイドを取る」と分析し、「そこのバランスが良いので、同じラインで被ることがあまりない」と指摘する。
一方でDF舩木翔とカピシャーバで構成する左サイドは、「基本的にカピシャーバ選手に1対1の前向きな状況を作っている。舩木選手はその後ろでサポートする形が多い」と分析し、同じサイド攻撃でも左右のサイドでカラーがあるのがチームの特徴にもなっている。
そういったサイド攻撃からゴールが多い要因として佐藤氏は、「最後ボックス内で合わせられる選手としてレオ・セアラ選手がいて、攻撃の終着点があることと中央でMF香川真司選手がサイドへ展開するところで、アンカー気味の形で左右に散らしている」と強調し、”サイド攻撃を仕留める選手”と”サイドへ展開する選手”の存在がサイド攻撃を成立させる上でキーマンとなっている。
特に今季はボランチとして新たな一面を見せている香川について佐藤氏は、「本当に質の高いボールを供給している」と攻撃のタクトを振るう背番号8を絶賛し、林氏もトップ下からボランチにポジションを変えながらも高水準なプレーを「年齢を重ねてチームのやり方も理解しているので、プレースタイルを変えながらプレーできている」とコメントしている。
得意のサイド攻撃からC大阪は、小菊昭雄監督就任後は、8勝2分けと負け知らずのお得意様の関西勢の首位に立つ神戸から勝ち点3を奪い、そして優勝戦線へ生き残れるか注目だ。
今週末は、名古屋グランパスとホームで対戦するが、相手も同じ3バックを採用しているチームだ。林氏がポイントに挙げた「ミラーゲーム」を制し、再びリーグ戦でも連勝街道を踏み出せるか注目だ。
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