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鎌田大地はポジション争いに苦戦?伊解説陣がサッリに直撃質問!ミランOBらがラツィオとのビッグマッチを徹底分析! | セリエA

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鎌田大地はポジション争いに苦戦?伊解説陣がサッリに直撃質問!ミランOBらがラツィオとのビッグマッチを徹底分析! | セリエA(C)Getty images
【欧州・海外サッカーニュース】セリエA第7節のビッグマッチ、ミラン対ラツィオについて、ミランOBのマッシモ・アンブロジーニ氏ら『DAZN(ダゾーン)イタリア』の解説陣が見解を示した。

ミラノダービーの大敗から立て直しを図るミランと、開幕戦から過去最悪の成績不振が続くラツィオの一戦は、2-0でステファノ・ピオリのチームの勝利に終わった。そんな中、『ダゾーン・イタリア』の解説陣が「Sunday Night Square」の番組内において議論を行った。

サンシーロでピッチリポーターを務めたトンマーゾ・トゥルチ記者は、両チームの中盤の戦いに注目しつつ、試合を振り返った。

「前半から中盤の戦いが激しかった。ベンチの近くにいると、両チームからはゲームの主導権を握ろうとする気迫が伝わってきた。ラツィオは重要な決定機を逃すシーンもあったが、もしかしたら前半はミランよりもチャンスの数が多かったかもしれない。だが後半開始直後からミランはアグレッシブさが増し、ラツィオを追い詰めた」

ミラン補強の成功の象徴と躍動した元控え

ステファノ・ボルギ記者は、1年間にわたってミランのベンチを温めた後、カリアリ戦から2戦連続で先発出場を果たし、サンシーロの観客からスタンディングオベーションを受けたヤシーヌ・アドリに注目した。

「みんなから好かれているし、実戦で準備ができていたことを示したわけで、トレーニングもしっかり行っていたのだろう。カリアリ戦ではレジスタのようだったが、昨日は闘志を前面に押し出し、守備的な役割を担った。今シーズンの先発出場2戦目でサンシーロの観客が総立ちで拍手を送ったことは、記憶に残るだろう」

ミランOBのマッシモ・アンブロジーニ氏も、古巣を分析しつつ、タイアニ・ラインデルスに賛辞を贈った。

「ミランは最初の30分間苦しんだ。ラツィオの方が良いパフォーマンスを見せていたが、具体的な結果を残すことができなかった。一方のミランは時間が経過するにつれて調子を上げ、堅固であることを予感させた。中でもラインデルスは強い選手だ! 現代サッカーにおいて、いろんなことができる」

ボルギ記者も、25歳のオランダ代表MFに言及すると、ミランの今夏の大型補強を評価した。

「ラインデルスは、今夏の補強成功の象徴と言ってもよいだろう。ミランは、野心的で勇気ある補強だった。入念に準備された補強だったと言える。国際経験のある若手選手たちで、すぐさま結果を出し始めた」

20231002 adli milan(C)Getty Images

鎌田らの投入は正しい一手

ラツィオの日本代表MF鎌田は、フィジカルトラブルにより大事を取って欠場したモンツァ戦や前節のトリノ戦に続いて、ミランとの大一番もベンチスタートとなった。後半、ミランに攻勢を許し、クリスティアン・プリシッチに先制点を奪われた後の67分、マティアス・ベシーノとともにピッチに入った。

この試合の解説を務めた元インテル指揮官のアンドレア・ストラマッチョーニ氏は、2人を投入したマウリツィオ・サッリの采配を評価した。

「この中盤のトリデンテは、よりクオリティが高い。我々が知っている通り、カマダとルイス・アルベルトは、トップ下の選手で、ベシーノは攻撃サポートのクオリティを持っている。ラツィオが苦しんでいる時間帯において、正しい一手と言えるだろう」

終盤、サッリはさらにエースのチーロ・インモービレやペドロ、グスタフ・イサクセンを投入して反撃を狙った。元インテル指揮官は「サッリの采配で攻撃にスピードと刺激が生まれた。ラツィオは終盤、ミランを押し込もうとしている」と解説したが、その直後、左サイドでラファエウ・レオンの突破を許し、ノア・オカフォーにミランの2点目を献上してそのまま敗れた。

ローマ出身のイタリア人解説者は、ピオリのチームの後半のパフォーマンスを称えつつ、ラツィオにも一定の評価を下した。

「後半のミランは、どう猛でどん欲でモチベーションが高く、それに組織力も加わったことで決定的となった。試合は非常に拮抗していた。ラツィオは、サンシーロにおいてやるべきことをやっていたように思う。しかしミランの後半開始時のアプローチが、この勝利の基盤となったと言えるだろう」

「この結果でラツィオを評価したり、ネガティブな部分だけに注目したりする必要はない。ミランは現時点で首位に立つチームであり、後半に重要なパフォーマンスを見せた。当然、ラツィオは修正すべき点があるはずだが、コップ半分の水に満足するべきところだろう。ラツィオは前半のパフォーマンスや自分たちにできるカルチョを基に再出発するべきだ」

セリエA第7節終了時点での勝ち点は「7」にとどまり、3ポイント制導入以降、過去最悪の成績だった2007-08シーズンに並ぶ。日本時間5日にUEFAチャンピオンズリーグ(UCL)で古橋亨梧ら日本人選手が多く所属するセルティックとの対戦が控えるが、ミラン戦の敗北は影を落とすことになるのだろうか。ストラマッチョーニ氏が、ラツィオに見解を示した。

「私なら、すぐにでも別の試合に臨みたい。ラツィオは負けたが、ネガティブな感触を抱いてピッチを去ったわけではない。私が見た限り、前半は互角、むしろやや優勢だったように思う。後半は、“最高のミラン”に圧倒されたが、ラツィオの失敗というより、ミランの功績と言える」

「ラツィオにとって、セルティック戦は重要になる。UCL初戦でアトレティコ・マドリードを相手に勇気ある試合を見せた。このミラン戦での敗戦の直後に、UCLの一戦に臨めるチャンスがあるということは、極めて重要であると言える」

2023-09-30-lazio-daichi-kamada-milan(C)Getty images

鎌田はカルチョを学ばなければならない

続いて元インテル指揮官は、鎌田やゲンドゥージら今夏にラツィオへ加わった新戦力に言及。適応が困難とされるサッリ指揮下において、チームの再編成に時間を要することは必然だと考えている。

「開幕直後の取りこぼしも踏まえると、ミラン戦の結果は重たいものだ。しかしマウリツィオ・サッリは時間を必要とする。まだチームの再編成を行っている過程にあり、特に中盤に関して何度も形や組み立てを変えている」

「新加入の(ニコロ)ロヴェッラは、2試合で先発の座を任され、居場所を見つけ始めた。(マッテオ)ゲンドゥージはコンディションを上げている途中で、カマダはセリエAのカルチョを学ばなければならない」

「(バレンティン)カステジャーノスに関しては、前半のラツィオの攻撃シーンで常に存在感を示していて、ポジティブに受け止めている。後半はややパフォーマンスを落としたが、ミランがアグレッシブに出てきたことで、ボールがあまり入らなかったせいもある」

「確かにラツィオはミランに負け、開幕直後の取りこぼしの代償も払わなければならない状況だが、とにかくサッリには、時間を与えるべきだ。新選手が多く、古いメンバーとの融合を図らなければならない」

「それに忘れてはならないことは、ラツィオが序盤戦において、上位勢ナポリ、ユヴェントス、ミランとの直接対決が3試合もあったことだ。この過密日程の中でビッグマッチもあれば、取りこぼしはあり得る。現在、ラツィオにとって順位表を見つめる段階でも、過剰な責任追及をする段階でもない。コップ半分の水に満足し、建設的な批判をするべきだ」

Milan-LazioGetty

偉大なクオリティのトリオはお預けに?

ストラマッチョーニ氏は、インサイドハーフにルイス・アルベルトと鎌田を並べた中盤を“偉大なクオリティのトリオ”と表現。サッリがフィジカル面を考慮し、ニコロ・ロヴェッラと日本代表MFの同時起用に難色を示す中、「ロヴェッラを起用すると、ルイス・アルベルトが不動であることから、カマダはこの序盤戦において“偉大なクオリティのトリオ”を構成することに苦戦すると思うか」との質問を投げかけた。

するとサッリは、「現段階において、その解決策は難しいかもしれない。しかし今後、様子を見ていきたい。ラツィオは近年、守備的ではなく、より攻撃的な中盤を特徴としてきた。こうした選手たちと取り組みを行うことで、ロヴェッラとの解決策を見つけられるかどうか見ていきたい」と答えた。

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