昨シーズン途中からジェノアの指揮を執り、イタリアの古豪をわずか1年でセリエA復帰へと導いた2006年ワールドカップ(W杯)覇者のアルベルト・ジラルディーノ。若手イタリア人指揮官は今シーズン、昇格組を率いてラツィオやローマを撃破したほか、王者ナポリと引き分けるなどセリエAを驚かせている。
そんな元イタリア代表FWが『ダゾーン・イタリア』の特番「Dazn Heroes Mi metto in gioco」に出演。フィオレンティーナ時代の同僚でジェノアOBでもあるヴァロン・ベラーミ氏のインタビューを受けた。
2018年にスペツィアで現役引退を迎えると、セリエDのレッツァートの指揮官に就任し、指導者へと転身したジラルディーノ。選手として華麗なキャリアを築いた後、現役生活に終止符を打った当時を振り返った。
「現役引退が恐かったわけではないが、受け入れるのは決して簡単なことではない。引退してすぐに新たなキャリアを始めたのは、幸運であったと同時に、私自身の意思でもあった。指導者に転身した後も、現役時代のことは思い出してしまうものだ。だが、新たな道を歩み始めるからには、それはいったん、脇に置いておかなければならない」
「セリエDで指導を始めた時、4、5年以内にセリエBまたはセリエAの監督になるという目標を設定した。上手くいかなければ、別の仕事に挑戦するべき頃合いだろうと考えていた。同じサッカー界であっても、異なる役割をやってみるとかね」
「しかし指揮官として、いろんな経験を積んだ末、昨シーズンは、下部組織の指揮官としてジェノアに復帰するという幸運に恵まれた。それから昨年12月にトップチームの監督就任というビッグチャンスも与えられ、すぐさまそのチャンスをつかんだんだ」
選手を対等に扱うのは難しい
チームには、若手からベテランまで様々な選手が所属するが、選手たちに対して対等に接することは簡単ではない。かつてFWとして活躍したジェノア指揮官は、攻撃陣へ特別な思い入れがある。
「選手全員を対等に扱うことは難しい。トップチームで長らくプレーしてきた国際経験もある35歳くらいの選手たちもいれば、初めての経験に臨む18歳くらいの選手たちもいる。全員に対し、根本的な部分においては一貫性を保たなければならない。しかしピッチ内外で関係性に違いが出てきてしまうのは、当たり前のことかもしれない」
「FWにとって、元FWの監督がいるのは幸運だって? 当然、FWの選手たちに対して特別な思いはある。通常の練習終了後も残って、アシスタントコーチと一緒に準備したFWのための特別のメニューを行っている。もちろん他のポジションの選手たちの成長も手助けしているが、やはりFWの選手たちには、できる限りのアドバイスをするようにしている」
ジェノアでは、今夏にヨーロッパ上陸を果たし、セリエAで初シーズンに挑むアルゼンチン出身のイタリア代表FWマテオ・レテギがプレーしている。ローマやナポリ、ラツィオから得点を奪い、強豪相手に決定力を示す活躍を見せ24歳FWについて、ジラルディーノが見解を示した。
「マテオは、並外れた成長の余地を持った選手だ。成長への意欲を持っていて、非常にポジティブな要素と言えるだろう。今後は、ゴールに背を向けたプレーや、ボールコントロールにおいて、大きく改善できるはずだ。彼自身、エリア内での攻撃面に関しても進化を遂げようとしている。ただ、95分間を通して、ゴールへのこだわりを持つべき選手というより、チームのためにプレーするべき選手だ」
放送・配信予定
- ジェノア vs ミラン
- 配信:DAZN
- キックオフ:2023年10月8日(日)日本時間3:45
- 実況:福田浩大
- 会場:スタディオ・ルイジ・フェッラーリス
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