今季、モナコでの2シーズン目に入った日本代表のMF南野拓実が完全復活を遂げている。
開幕戦でいきなりアシストをマークし、第2節のストラスブール戦では今季初ゴールを含む2ゴールの大活躍を見せると、その後もコンスタントにゴールやアシストといった結果を残し、ここまで6試合で3ゴール3アシストの活躍で、リーグアンが選ぶ8月の月間MVPにも輝いた。
そんな南野がMCの内田篤人氏との対談企画『アツトカケル』に登場し、苦心を強いられた昨季からどのように今季の活躍に繋げていったのか。いまの心境を語った。
昨季、プレミアリーグのリヴァプールからリーグアンのモナコへ移籍した南野は、フランスリーグを新たな活躍の場として選んだが、昨季はリーグ戦18試合に出場し、1ゴール4アシストという成績に終わり、歯痒いシーズンを過ごした。
そんな移籍初年度を振り返った南野は、「僕自身も難しかった。リーグのスタイルに適応するのに自分でも時間がかかったと思います」と苦悩を明かし、内田氏から「フランスリーグは個人のパワーとスピードで打開していくイメージが、特にサイドや前線の選手にはあるけど、実際にはどうでしたか?」と問われると、「そこはより感じました。どんなチームでも前線の選手は身体的に優れているという印象が強くて、戦術で崩すよりも個に任せているチームは多い印象がある」という難しさを抱えてきたようだ。
昨季はなかなかコンスタントに出番を掴めないもどかしい時期を過ごしてきた南野だが、内田氏から「焦りはなかった?」という問いには、前所属のリヴァプール時代での経験が活きたと言う。
「リヴァプールの時は毎週、コンスタントにスタメンで出られる状況ではなかった中で、周りのベテランの選手を見ていると、100%でトレーニングしているし、(チームの練習とは)プラスアルファで体幹トレーニングやアジリティのトレーニングをみんなちゃんとやっていた。それがチームとして大きな力になるとみんなわかってやっていたし、だからこそポンとスタメンで使われてもちゃんと活躍できるというか、これがプロフェッショナルなんだなと感じていた」。
実際にリヴァプールという世界有数のビッククラブに身を置いて、世界トップクラスの選手たちの一挙手一投足を見てきたことで、出番が回ってこなくても南野自身が腐ることはなかった。
「昨季は、難しい状況でしたけど、常に少ない出場時間で自分が100%を出せるように常に考えてトレーニングはしていました。そこで不貞腐れてちゃんと練習をやらない選手は消えてきたよなというのを長いヨーロッパのキャリアの中で見てきたところもあったので、そこは自分自身、絶対に崩れずに、最後自分に返ってくると思って意識してトレーニングしていました」。
そういった中でも悔しさも抱えてきた昨季を経て、今季ピッチでは完全復活を印象づけている。その要因を内田氏から問われた南野は、こう活躍の要因を明かしている。
「システムが変わったことが大きい。昨季は4-4-2の右サイドが多かったが、攻撃の時にボールを預けられても味方のサポートがない中でプレーすることが多かった。ただ、今は2シャドー、1トップみたいな形で、自分はピッチの中央でプレーすることが得意なので、味方が開けたスペースでプレーするというやり方に変わったことで、色々と要因はあるとは思いますが、そこが一つポイントだと思っている」。
今季の活躍ぶりを見たチームメイトからは、「やっと本物のタキが帰ってきたなと冗談で言われたりします」と明かし、「続けていくことが大事だと思うので、それを証明できるように頑張りたい」と更なる活躍への決意を口にする。前節は内転筋を痛め、リーグ戦を欠場したが、今節は日本代表のMF伊東純也と中村敬斗が所属するスタッド・ランスとの日本人対決に臨む。その注目の日本人対決で南野がどんな活躍を見せてくれるか。日本時間の10月8日の午前4時にキックオフを迎える。
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