近年のインテルのエースストライカーを巡る退団騒動と言えば、2013年から2019年にかけて所属し、通算124ゴールをマークした元主将でもあるマウロ・イカルディと、2019年から2021年と昨シーズンに所属し、78ゴールを挙げたロメル・ルカクが思い浮かぶ。
2018年からインテルのCEOを務めるマロッタ氏は、イタリア紙『Gazzetta dello Sport』がトレントで主催したイベント「Festival dello Sport」に出席した際、2人の内でどちらの方がまだ良かったかを問われると、アルゼンチン人FWを選択。「物事の成り行きを振り返る限り、イカルディの方が良い」と回答した。
イタリア紙は、「イカルディとルカクの異なる裏切り…なぜマロッタはマウリートを好むのか」との見出しで特集。その背景を分析している。インテルCEOはいずれの退団も自身が担当したが、「ビッグロムとのトラウマの残る破局による傷の方が時間的に最近であるうえ、ベルギー人FWはアルゼンチン人FWと態度も異なっていた」からであると指摘した。
実際、「イカルディは、(退団する)直前までインテルのユニフォームに対する愛を表明」しており、「ロッカールーム内において、妻であり、代理人のワンダ・ナラ氏による、チームメートとトラブルを引き起こすような発言を切り離せなかったことが彼の“落ち度”だった」ためだ。
ナラ氏は、コメンテーターを務めていたイタリアのサッカー番組において「マウロは同僚からあまりボールを供給されていなかった」、「ラウタロ(マルティネス)は、マウロの素晴らしい動きのおかげでゴールを決めた」などと、インテル内で亀裂を生む発言を繰り返していた。
それでもイカルディは「腕章を剥奪され、チームの構想外となり、(のちにビッグロムの背中に収まることになる)背番号9番を奪われ、個別練習を余儀なくされても、(クラブとの関係を)なんとか修復しようと努める」その姿勢は変わらなかった。インテルには「いろいろありがとう。また会おう」と別れの言葉を述べている。
(C)Getty images
名誉回復したイカルディ
一方のルカクは「別れの言葉さえなかった」。そもそも「経営陣や(指揮官シモーネ)インザーギから(残留を)強く望まれていたが、チェルシーに対してインテル残留の意思を示さなかった」うえ、しまいには「チームメートからの電話連絡にも応じなくなり、インテルへ背中を向けたことが明らかになった」。
「ミランやユヴェントスからの“水面下”で誘いを受けた後、インテルと破局を迎えたが、ファンへの説明もまったくなかった。SNS上ですら何もなかった」とイタリア紙は指摘した。つい最近、ルカクはベルギー代表の合宿先で口を開き、「時期が訪れれば、話をするつもりだ。僕が昨夏に何が起きたのかを話せば、みんなが驚くだろう」と意味深な発言をした。
これを受け、インテルCEOはイベントの席で「好きなように言えば良い。こちらは誰も彼に対するリスペクトを欠かさなかった。これ以上の論争には巻き込まれたくない」と反論するに至っている。イタリア紙は「CEOはルカクよりイカルディを好んでいる。ベルギー人FWの態度のおかげで、イカルディが名誉回復した」などと伝えた。
放送・配信予定
- トリノ vs インテル
- 配信:DAZN
- キックオフ:2023年10月22日(日)日本時間1:00
- 実況:八塚浩
- 会場:スタディオ・オリンピコ・グランデ・トリノ
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