今節はついに1チーム目の自動昇格と自動降格が決定した。
クラブ史上初のJ1昇格を決めたのは町田だ。首位に立つ町田は敵地でロアッソ熊本と対戦。立ち上がりこそ熊本に押し込まれる場面もあったが、GKの福井光輝を中心に集中した守備で跳ね返すと、前半終了間際に宇野禅斗の強烈なミドルシュートが決まって大きな先制点を奪うことに成功する。
後半はその勢いを継続してアグレッシブな仕掛けを見せていくと、52分に髙橋大悟がゴールネットを揺らして追加点。さらに61分には下田北斗が2試合連続ゴールを決めてダメ押しの3点目を奪った。終盤は今季シーズンを通して見せてきた堅い守備を前面に披露して無失点でタイムアップ。黒田剛監督を迎え、新たなスタートを切った町田が残り3試合を残してJ1昇格を決定させた。
上位争いでは、4位の東京ヴェルディと5位のジェフユナイテッド千葉の試合が激闘となった。前半から主導権を握った東京Vだったが、千葉が効率のいい攻撃からドゥドゥが前半に2得点を奪取。千葉がリードを手にして後半へと折り返した。
だが、後半に入って東京Vが怒涛の反撃を見せる。PKストップから一気に流れを掴むと、79分に途中出場の長谷川竜也がヘディングで1点を返すことに成功。90分には右サイドのクロスから染野唯月が決め切って同点に追いつくと、さらにアディショナルタイムの90＋2分だった。中原輝が右サイドから左足で入れたクロスがそのままゴールに吸い込まれ、2点差をひっくり返して大逆転。劇的勝利で千葉との差を広げることに成功した。
一方、残留争いでは降格が決定する可能性があったツエーゲン金沢がモンテディオ山形と対戦。試合は開始早々から攻め立てるがなかなかゴールネットを揺らすことができず、逆に14分、宮城天が左で起点を作ったところから最後は南秀仁がミドルシュートを決めて山形が先制に成功した。
負けられない金沢は、そこから積極的な攻撃を見せるもなかなか決定機を作り出すことができず。相手にチャンスを作られた際には体を張った守備で跳ね返し続けたが、最後まで同点弾が遠かった。結局、1-0のまま試合終了。山形が連勝で上位との差を縮めた中た、金沢は21位以下が決定し、降格が決定した。
残留争いでは21位の大宮アルディージャが見事な逆転劇を見せる。ここにきて3連勝と上り調子の大宮は、藤枝MYFCに前後半で1点ずつ奪われ2点のビハインドを許す苦しい展開を強いられてしまう。
それでも、そこから猛反撃を開始。68分に相手のミスを見逃さなかった中野誠也が1点を返すと、89分に袴田裕太郎が打点の高いヘディングシュートを決めて同点に追いつく。そして、迎えた後半アディショナルタイム。ゴール前の混戦から再び袴田が決め、劇的な逆転勝利を収めた。これで大宮は連勝を4に伸ばし、残留圏内と4ポイント差まで肉薄している。
■J2リーグ第39節 結果
甲府 1-1 長崎
いわき 1-7 清水
山口 2-2 岡山
熊本 0-3 町田
秋田 0-1 仙台
水戸 1-2 群馬
栃木 1-1 大分
東京V 3-2 千葉
金沢 0-1 山形
藤枝 2-3 大宮
徳島 0-3 磐田
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