今回は3つの事象をピックアップ。その中で注目したのが、J1第30節ヴィッセル神戸対鹿島アントラーズの83分の場面だ。
神戸のCKの場面。ニアサイドでジェアン・パトリッキがヘディングで合わせると、これは左のポストに阻まれるが、跳ね返ったボールを佐々木大樹が押し込み、神戸に大きな3点目が生まれた。
ただ、ここでVARが介入。オフサイドの可能性があるとして主審はオン・フィールド・レビューを行った。リプレイで見ると、佐々木がシュートした時点で武藤嘉紀がオフサイドポジションにいた。それでも、主審は映像を確認した上でオフサイド無しで神戸の得点を認めた。この場面が妥当であったかを議論した。
最初に意見を求められた田中氏は、シュートを打った時点では武藤がGKとボールの延長線上にいないことを指摘。シュートを打った時点では「GKに影響を与えていない」としつつ、鹿島の選手が抗議をしなかったことでレフェリーの判断に影響を及ぼしたのではと見解を口にした。
続けて佐藤氏も「いま言ってもらった通り、シュートを打った時点で武藤選手がボールとGKの同一線上にいない」と同調。どれだけGKに影響が与えられていたかを考えた上で、見る角度によっては影響を及ぼしていそうだが、トータルで見ても主審がうまく判断したと回答した。
二人の意見を聞いた上で元国際審判員の家本政明氏は「(J1の主審の中でも)意見は分かれると思います」と主張。ただ、この判断になったことで「審判の解釈のところが少しニュアンスが変わったのかなという印象は持ちます」と思いを語った。
その理由としては、まず最初の時点で主審と副審がよく見える位置にいたにもかかわらずフラッグが上がっていないことを指摘。その後、VAR判定となった時にこのシーンとしてはオフサイドになっている事例をたくさん見てきたからこそ、これがノーオフサイドになったことで解釈が変わった印象を持ったようだ。
そのため「過去のことだとオフサイドっぽい」と感じたとしつつ、近い時期に話し合いが行われてこういうシーンはオフサイドを取らないと議論して結論が出た可能性を予測した。また、後半アディショナルタイムにも似た場面があり、同様にオフサイドを取らなかったことから最終的には「今までと傾向が違うかなと。解釈を変えた印象がある」と見解を明かし、急に変わったことに違和感があるが、同じ試合の二つのシーンで言うと「辻褄は合っていると思う」と結論づけた。
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