第2次・森保ジャンパは、10月シリーズでも圧倒的な強さを示している。初戦のカナダ戦では6月からゴールを量産している攻撃陣が爆発し、この試合でも4ゴールを奪う大勝を収めれば、中4日で行われた第2戦目のチュニジア戦では、17本のシュートを放ち、終始相手コートで相手コートで試合を進める危なげないゲーム運びで完勝を収めた。6月シリーズから始まった国際Aマッチの連勝を「6」に伸ばし、その間に24得点を奪って、国際舞台で圧倒し続ける日本代表は、最高のチーム状況で来月スタートするW杯アジア2次予選へと臨むことになる。
その中でこの10月シリーズでアピールに繋げた一人がカナダ戦で1トップとして先発し、好パフォーマンスを残した浅野拓磨だ。
佐藤氏は、「シンプルに足下でボールを受けて、叩いて、また出ていくとか、所属クラブが決してボールを保持できるクラブではないので、シンプルにプレーしながら味方を使って、また自分が前へ出ていくところの役割がすごくスムーズになってきた。自信も感じました」とカナダ戦でのプレーぶりを絶賛した。
内田氏は、「彼は(1トップとして)ドーンと構えるタイプではないじゃないですか。彼が引いてきた時にそこに飛び出していく田中碧くんとか、そういう連動が生まれて面白いなと。いろんなタイプのフォワードがいて、そのスペースを見逃さない周りも流石だと思った」と周囲との連係による相乗効果を口にした。
番組内では、浅野のポストプレーが起点となって連動した崩しからオウンゴールを誘発したカナダ戦の2得点目をボード解説のテーマとしてピックアップした。
このゴールは、浅野拓磨が縦パスを受け、ワンタッチで味方に落としたポストプレーによって空いたスペースに田中碧が飛び出し、攻撃の起点となったところからそのまま、背後へ動き出し、リターンパスを受けた浅野が上げたクロスが相手のオウンゴールを誘った。
番組内では浅野のポストプレーに着目し、内田氏から「フォワードが降りてきた時にスペースができたり、そのスペースに誰かが入ってきたりするイメージをフォワードは持っていますか?」という問いに、現役時代はストライカーを務めてきた佐藤氏は、「持っています」と回答し、続けてこう持論を述べた。
「自分が受けるというのは目的ではなく、そのスペースを使うことを目的として、自分が一手間ポストワークをしにいく。本来、フォワードはゴール方向に体の向きを作っていきたいが、守備ブロックもしっかりとしているので、まずはチームとして使うスペース、空間を空けるために前にいる選手が一度、足下で受けることで、相手の綺麗な守備ラインを崩しにかかる。このシーンはまさに浅野選手のポストワークで、背後にできたスペースを作る人とそこを使う人、その目線が本当に綺麗に繋がって、オウンゴールにならなければもっと綺麗なゴールだったと思います」。
また内田氏が「浅野選手が落としてからそのまま出ていくのが良いなと思った」と言及すると、佐藤氏も「落として終わりになりがちですが、そのままゴール方向に体を作りにいった。この形が頭でイメージできていて、そのイメージを(ボールに関与した)4人くらいが偶発的にではなく、必然的に作れたシーンだった」と絶賛した。
全員が同じ絵を描けていたことで生まれたカナダ戦での2点目。その流れをシンプルなプレーで導き出した浅野拓磨のプレーに今後も期待が集まる。
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