代表ウィーク明けの日本時間27日に予定されている首位インテルと2位ユヴェントスによるイタリアダービー。わずか2ポイント差で直接対決に挑む両チームについて、元インテル指揮官のアンドレア・ストラマッチョーニ氏ら『ダゾーン・イタリア』の解説陣が「Sunday Night Square」の番組内で見解を示した。
現役時代にナポリやラツィオなどでプレーした経験を持つダリオ・マルコリン氏は、前節のユヴェントス対カリアリ戦後のマッシミリアーノ・アッレグリのコメントを引用しつつ、自身の考えを明かした。
「客観的に見ると、インテルの方がユヴェントスよりもピッチで多くを示してきた。2ポイント差だが、ユーヴェは勝利に値した試合があった一方で、ラッキーだった試合もあったと言える。アッレグリは『インテルがスクデットを獲得するために作られたチーム』と言っていた」
「インテルは選手層がより厚く、さまざまな選手がいて選択肢も多い。しかし一発勝負においては異なることが起きる可能性がある。何が異なるかというと、アッレグリは一発勝負を踏まえて戦術的な動きやインテルへの罠を準備するはずだ」
「まず気になるのはユヴェントスの攻撃陣だ。(アルカディウシュ)ミリクと(ドゥシャン)ヴラホヴィッチが先発するのか。それとも(モイーズ)キーンと(フェデリコ)キエーザになるのか。アッレグリのことを知る限り、おそらく先発はキーンとキエーザで、切り札として残りの2人が使われる可能性がある」
「勝っているチームは変えないのが定石というより、指揮官が求めている通りに機能する選手は変えるべきではない」
続いてステファノ・ボルギ記者は、FIFAワールドカップ2026南米予選から戻るアルゼンチン代表FWラウタロ・マルティネスやブラジル代表DFブレーメルの状態に注目した。
「残念なことに、ダービーは中断明けに行われる。ラウタロ(マルティネス)とブレーメルは、試合開始の48時間前にチームに合流することになる。そのうえ、2人はアルゼンチン代表とブラジル代表で対戦した直後、(現地時間)日曜日に再戦することになる。選手たちがどれほど回復できるかも焦点となるだろう」
(C)Getty Images
守備は最大の攻撃に?
セリエA第12節終了時点で、わずか2ポイント差で首位争いを演じるユヴェントスとインテル。得点力については、29ゴールのインテルが19ゴールのアッレグリのチームを大きく引き離すが、失点については、ユヴェントスが7失点、インテルが6失点と大きな差はない。
元インテル指揮官は、ユーヴェの守備の安定が試合のカギとなると指摘しつつ、シモーネ・インザーギのチームにとって複雑な一戦になることを予想した。
「『守備は最大の攻撃だ』というジョークは気に入った。アッレグリは守備の安定を基盤とし、その概念を逆転させた。そしてこれが次戦のテーマになるだろう。もしユヴェントスが安定した守備を見せることができれば、他のビッグクラブにとって難しく、危険な対戦相手となるだろう」
「対戦相手の指揮官も、ユヴェントスを相手にチャンスを作り出せる回数が限られることはわかっている。だが、一方でユーヴェの攻撃陣に注意を払う必要もある。そのFW4人の顔ぶれを見ると、セリエAにおいて攻撃陣のバリエーションという意味で匹敵できるのはインテルだけだろう。全員が異なる特徴を持っていて、それぞれが異なる解決策を供給できるからね」
「したがって試合の難易度で言えば、インテルにとってかなり難しい試合になるだろう。ユヴェントスとは、インテルが相手でも、ミランが相手でも、自分たちのプレースタイルを貫くチームだ。罠が潜んだ試合になるはずだ。さらにホームスタジアムの効果もあるだろう。特に相手がインテルとなればね」
最後に、マルコリン氏がイタリアダービーの展望を語った。
「一発勝負なら、インテルがミスをする可能性もあるが、ユーヴェが観客の声援を受け、いつもより攻撃的な姿勢を示すかもしれない。この試合には、さまざまな要素が内在している。おそらく実力はインテルが上、トップチームのメンバーもインテルが上だ。しかし一発勝負であれば、ユーヴェは思いがけない勝利を狙うことができるかもしれない」
(C)Getty images
放送・配信予定
- ユヴェントス vs インテル
- 配信:DAZN
- キックオフ:2023年11月27日(月)日本時間4:45
- 解説:細江克弥 実況:北川義隆
- 会場:アリアンツスタジアム
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