マウリツィオ・サッリ指揮下で3シーズン目を送るラツィオ。夏の移籍市場で主力のセルゲイ・ミリンコヴィッチ=サヴィッチを放出し、チームの再編に取り組む中、スタートダッシュに失敗したが、現在は10位にまで順位を戻し、徐々に調子を上げつつある。
そんな中、前節のローマダービーでは、マッティア・ザッカーニが負傷離脱していたこともあり、ウィングのポジションが手薄に。終盤、MFの鎌田大地がフェリピ・アンデルソンに代わって左サイドで起用される事態となった。
サッリは先月末にも、チームの得点力不足に悩む中で、ウィングのポジションに言及。「ボールを保持せずに縦へ攻撃できる優秀なウィンガーがいない」などと嘆いていたが、その補強候補として、指揮官のナポリ時代の教え子であるロレンツォ・インシーニェが浮上している。イタリア紙『Corriere dello Sport』が23日、伝えている。
ナポリの下部組織出身のインシーニェは、2012年夏にレンタル先のペスカーラから復帰して以降、10シーズンにわたって故郷のクラブでプレーし、バンディエラとしてファンに愛されていたが、昨年の夏、MLSへ新天地を求めてトロントに渡った。
しかし2023シーズン、チームは最下位でフィニッシュしたうえ、元ナポリFWは、リーグ戦ラスト1カ月の出場がわずか1試合にとどまっており、新たな移籍先での冒険を求めているとみられる。32歳FWは、セリエA復帰を希望しており、中でも恩師のサッリが率いるラツィオは本命とされる。
インシーニェのラツィオ移籍が実現するかどうかは、サッリのチームの今後1カ月の成績に懸かっている。もしラツィオがUEFAチャンピオンズリーグ(UCL)において、決勝トーナメント進出を決めることができれば、数千万ユーロのボーナスを得て補強や所属選手との契約更新に充てることができるためだ。
イタリア紙は「サッリがウィンガーの加入、それも自身のカルチョの典型例であったインシーニェなら歓迎するはずだ」と指摘している。
ただ、問題は、インシーニェがトロントと結ぶ2026年までの契約にある。元イタリア代表FWは、退団へ向けて何らかの解決策を見つけなければならない。イタリア紙は、その案として「来年1月から6月までの半年間またはより長期のレンタル」での移籍、あるいはトロントとの「契約解除」の2つの可能性を指摘している。
またトロントも、インシーニェとの別れに関心を示す可能性があるとも主張。「2026年までの年俸1150万ユーロ(約19億円)の契約は重荷だ」との見方を示した。
果たして来年1月の移籍市場において、恩師サッリや、ペスカーラやイタリア代表で同僚だったチーロ・インモービレとの再会は実現するのだろうか。
放送・配信予定
- サレルニターナ vs ラツィオ
- 配信:DAZN
- キックオフ:2023年11月25日(土)日本時間23:00
- 解説:川勝良一 実況:八塚浩
- 会場:スタディオ・アレーキ
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