熾烈なJ1得点王争いは、最終節の注目ポイントだ。
現在、22ゴールで得点ランキングのトップに立っているヴィッセル神戸のFW大迫勇也と21ゴールで2位につけている横浜F・マリノスのFWアンデルソン・ロペスのゴール数の差はわずか「1」。熾烈な優勝争いを繰り広げてきた両チームのエースがJ1得点王の座をかけて最終節に臨むことになる。どちらが手にしてもJリーグでは自身初の得点王となる。
大迫がJリーグで最もゴールを量産したのは、プロキャリアをスタートした鹿島で5年目を迎えた2013シーズンだった。当時、リーグ戦で33試合に出場し、19ゴールをマーク。だが、川崎フロンターレの大久保嘉人が26得点で得点王に輝き、アルビレックス新潟のFW川又堅碁が23得点、セレッソ大阪にいたFW柿谷曜一朗が21ゴール、サガン鳥栖のFW豊田陽平が20ゴールに次ぐリーグ5位タイに終わり、日本人ストライカーの熾烈な競争の中で得点王には輝くことはできなかった。翌年にはドイツへ移籍し、神戸に復帰した後も21、22シーズンといずれも一桁得点に終わり、これまでJ1得点王に縁がなかった。
しかし今季は、コンスタントにゴールを重ねてきた。ここまで33試合に出場し、22得点7アシストとチームの総得点の約半分のゴールを演出してきた。直近でも第31節・湘南ベルマーレ戦(1△1)、第32節・浦和レッズ戦と2試合連続ゴールをマークし、優勝を決めた前節の名古屋グランパス戦(2◯1)ではいずれのゴールも背番号10のラストパスからゴールが生まれ、ハイパフォーマンスを維持している。J1初制覇の立役者となる活躍を見せてきた神戸のエースが最終節で自身初のタイトルも手にし、最高の形でシーズンを締め括れるか注目だ。
一方のアンデルソン・ロペスは、これまでサンフレッチェ広島や北海道コンサドーレ札幌、横浜FMに在籍し、計7シーズンをJリーグで過ごしてきたが、二桁得点以上の結果を残したのは、17、21、22の3シーズン。特に札幌での3シーズン目の21シーズンは、第6節の神戸戦でのハットトリックを機に、5試合連続ゴールするなど、第15節までに12ゴールをマーク。驚異的なペースで得点王に迫っていたが、その後に中国の武漢足球倶楽部へ移籍したことで、最終的に得点王には輝けなかった。
今季は、ここまでリーグ戦全試合に先発し、21ゴールをマーク。出場数、得点数ともにJリーグでのキャリアハイを更新し、最高のシーズンを過ごしている。直近2試合はゴールから遠ざかっているが、第31節・アビスパ福岡戦では2ゴールをマーク。またアシスト数でリーグ2位タイの11アシストで並んでいるFWエウベルとヤン・マテウスがいるのも頼もしい。単独トップに立つためには2ゴール以上の結果が最終節で求められるが、一度波に乗ると固め取りする印象も強いハマのエースが逆転で個人タイトルを手にすることができるか。
J1優勝争いは神戸に軍配が上がったが、個人タイトルの結末はいかに。神戸はガンバ大阪と、横浜FMは京都サンガF.C.とそれぞれ敵地で最終節を迎えることになる。
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