ミッドウィークに行われたUEFAヨーロッパリーグ(UEL)のセルヴェットFC戦後のインタビューでは、自陣の選手たちに苦言を呈して注目を浴びたローマの指揮官ジョゼ・モウリーニョ。セリエA第14節のサッスオーロ戦の前日会見においては、主審や相手FWドメニコ・ベラルディを揶揄する発言を繰り出してイタリアサッカー連盟(FIGC)の調査の対象となったことが報じられたが、試合終了後のインタビューでも驚きの行動に出た。
ポルトガル人指揮官は、パウロ・ディバラのPKなどで2-1と敵地で逆転勝利を収めた後、『ダゾーン』のインタビューに何食わぬ顔で登場。通常通りにイタリア語で質問を投げかけたトンマーゾ・トゥルチ記者に対し、突然、母国語で語り出した。
「私のイタリア語は洗練されていない。いくつかの概念を説明するのに不十分だ」などと説明し、その後、記者会見においても、ポルトガル語で応じたモウリーニョ。これには現地メディアも驚きを隠せない。『Gazzetta dello Sport』は、「モウリーニョがみんなの隙を突き、ポルトガル語で話した」と報道。『Corriere dello Sport』や『Mediaset』も「モウリーニョ・ショー」などと伝えた。
『ダゾーン』でスタジオ司会を務めたマルコ・ルッソ記者は、急遽、通訳を行ったローマに感謝の意を述べつつ、ポルトガル人指揮官について「これは純粋なジョゼ・モウリーニョと定義するべきだろうか」とコメント。「ローマはピッチでUEFAチャンピオンズリーグ(UCL)圏内に浮上する3ポイントを獲得したが、ボールは再び、ピッチからメディアの場へと投げられた」と指摘し、解説を務めたラツィオOBのダリオ・マルコリン氏に見解を求めた。
「彼が述べた概念とは、イタリア語でもきっと話せただろう内容だった。チームは良い試合をし、常に主導権を握っていたということだからね。ただ、監督の良い面も悪い面も受け入れるべきだろう。おそらく今回の行動は、主審に関する発言が誤解を招いたことに対するはけ口であった可能性がある」
「このモウリーニョの戦略にどんな意味が? 他の指揮官が話をすれば、ニュース3本にしかならなくても、モウリーニョが話をすれば、300本にも上るだろう。当然、モウリーニョは、その場の状況に応じながら、ローマのために最大限の結果を持ち帰ろうと努力している」
「例えば、前節のウディネーゼ戦では、相手チームについてではなく、自陣について話をし、選手たちのやる気を引き出そうとしていた。彼は常に何か驚かせる要素を持っている。おそらくチームは、モウリーニョの前日会見の発言を受け、試合開始から集中することができたのだろう」
「Sunday Night Square」に出演したディエゴ・ミリート氏も、インテル時代の恩師の対応について「いつものジョゼだ」とコメント。「彼はみんなが知っている通り、並外れた人物だ。ローマでも非常に素晴らしい成績を残している。おそらく前日会見の影響があり、あんな形になったのだろう」と述べた。
同席したステファノ・ボルギ記者は「これは彼の勝利だ」と指摘。「試合前、試合中、試合後に完勝し、モウリーニョらしい勝利だ。彼は唯一無二だよ」と脱帽した。
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