■リヴァプール vs ウェストハム
最多9回の優勝経験を持ち、2シーズンぶりの大会制覇を狙うリヴァプール。今季は開幕から打ち合い上等も最後にはしっかりと勝ちきる“らしい”戦いを見せ、プレミアリーグでは優勝争いを演じ、ヨーロッパリーグでもグループ首位通過を決めている。他クラブ同様に過密日程の中でケガ人が増えているものの、主力選手たちは心身ともに充実していることをピッチ上で示しており、やはり今大会の優勝大本命と言えそうだ。そんな中、ここまでカップ戦2試合ともに先発してきた遠藤航だが、最近ではリーグ戦でも出場機会を増やしており、17日のマンチェスター・ユナイテッド戦（0-0）は加入以降最高のパフォーマンスを見せたと言ってもいいだろう。準々決勝でもスタートからピッチに立ち、相手の攻撃をいち早く摘みたい。
対するウェストハムだが、意外にもリーグカップ優勝経験はなし。モイーズ体制5年目で、UEFAカンファレンスリーグに続く2つ目のタイトルを目指すことになる。10月半ばからの不調を抜け出し、リーグ戦でも8位、ヨーロッパリーグでもグループ首位通過と順調な前半戦だ。得点能力が開花したことで新たなレベルに到達したボーウェン、新加入ながらすでに攻撃の中心となったクドゥスなどアタッカー陣も好調で、粘り強さに攻撃性が加わった勝負強いチームが整いつつある。今回の大一番でも、堅い守備からの速攻でリヴァプールを苦しめることになりそうだ。
■チェルシー vs ニューカッスル
夏の大型補強を経て迎えた今シーズン、マウリシオ・ポチェッティーノ監督も苦戦を認めていたが、リーグ戦では10位と苦しい戦いが続いているチェルシー。直近ではGKサンチェスやククレジャも負傷するなど離脱者が相次いでおり、いくら選手層が厚いとはいえ難しいやりくりが続いている。そんな中、目玉補強でもあったエンクンクがようやく初のベンチ入りを果たし、このカップ戦で初出場が予想されている。得点力不足に悩まされるだけに、チームの起爆剤として大きな期待に応えられるだろうか。そしてこのカップ戦の勢いを、リーグでの戦いにもつなげたい。
一方でこちらも深刻な離脱者の数に悩まされるニューカッスルだが、21年ぶりのチャンピオンズリーグ挑戦はグループ最下位での敗退に終わり、12月頭から公式戦3連敗を喫するなどあまり明るくない状況だ。それでも11月末のチェルシーとの直接対決は終始内容で圧倒し、4-1と見事な勝利を挙げていた。良いイメージを持って準々決勝にも挑むことができそうだ。負傷者続出によりメンバー固定が続き、主力の疲労は心配されるところだが、初優勝へ向けて敵地で白星を挙げられるだろうか。
■その他の試合
リーグ戦4連勝と絶好調のエヴァートンは、直近5試合で16ゴール（8失点）と攻撃陣が爆発中のフラムと激突。また2004年の覇者であるチャンピオンシップ（英2部）のミドルズブラは、リーグ1（英3部）のポート・ヴェイルと対戦する。
カラバオカップ準々決勝 ※日本時間
▽12月20日（水）
エヴァートン vs フラム(4:45)
ポート・ヴェイル vs ミドルズブラ(4:45)
チェルシー vs ニューカッスル(5:00)
▽12月21日（木）
リヴァプール vs ウェストハム(5:00)
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