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長らく在籍したクラブからカタールのチームへ。新天地での戦いがスタートした谷口彰悟の思い「自分の予想を超えていきたい」 | AFCチャンピオンズリーグ

長らく在籍したクラブからカタールのチームへ。新天地での戦いがスタートした谷口彰悟の思い「自分の予想を超えていきたい」 | AFCチャンピオンズリーグDAZN
【海外サッカー ニュース】今冬の移籍市場で、川崎フロンターレからカタールのアル・ラーヤンへと移籍した日本代表DF谷口彰悟にインタビューを実施。31歳で下した大きな決断の理由やAFCチャンピオンズリーグへの思い、今後の野望について話を聞いた。
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決して簡単な決断ではなかった。2014年に筑波大学から川崎フロンターレに加入して9年、酸いも甘いも知る男が、そんな易々とカタールへ向かう決意を固められたわけがない。

それでも、ここ数年、胸に抱いていた海外への挑戦を諦めることもできなかった。

「ここ5年、6年くらいですかね。ずっと海外移籍の考えは持っていました。ただ、なかなかタイミング的なところだったり、自分の覚悟や思いの強さのところも含め実現しなかった。だから個人的には、結果的に今回のタイミングになったという感覚の方が強いです」

初の海外挑戦。それが“カタールリーグ”であることに、「何故なのか」と疑問を持つ人も多いだろう。日本のJリーグでやり続けることでもレベルアップはできる。欧州に移籍するならまだしも、わざわざ中東のクラブを新天地として選ぶ理由が気になるのも無理はない。

だが、谷口は自分自身の現在地をしっかりと見つめながら、新たな挑戦に身を投じている。

「やはり海外でやりたいという思いが強くなったのは大きいです。もちろん第一優先としては、僕の中でもやはり欧州でやりたいという気持ちは強くありました。それは今でもチャンスがあればと強く思っています。ただ、正直、環境面のところもそうですし、年齢や移籍の条件面を含めて、プロサッカー選手としての自分の価値を考えた時に想定しうる魅力がここにはありました。それは大きな決め手の一つになったかなと思います」

海外に出てきたからこそ感じる“違い”

2023_2_18_qatar_taniguchi2(C)アル・ラーヤン

新たなクラブに選んだアル・ラーヤンSCは、8度のリーグ優勝を誇るカタールを代表する古豪の一つ。昨季はリーグ8位となり、今季はさらに上の順位を目指して戦っている。

そんなクラブでカタールリーグを戦う谷口は、改めて海外に出てきたからこそ感じている“違い”を口にした。

「面白いです。やはり来て良かったなと思っています。僕はディフェンダーなので、いろいろな予測を立てて準備していくんですけど、試合中に平気でその予測が裏切られるというか、ボールを相手が蹴ってきた時にすごく変なボールだったり、無回転みたいなボールが上がってきたりと、これまでの経験から考える予測とは違うものがきます。相手FWもめちゃくちゃな位置からシュートを打ってきたり。そういうのはやはり日本だと経験できないものですね」

日本だとできない経験。それは昨年、カタールワールドカップに出場した時にも感じていたことだと言う。今までとは全く違う相手と対峙し、自分自身が成長している手応えを得る。これまでとは違う環境に身を置き、一から立場を作っていく。そういった一つひとつのことが次なるステップに向け、重要なポイントだった。

「フロンターレでは本当に素晴らしい時間を過ごさせてもらったと思っていますし、このままずっとやっていく考えももちろんありました。ただ、やはり年齢を重ねていく上で、チーム内における立ち位置が徐々に上がってきて、言ってしまえば自分がやりやすいように周りを動かすことができるようになっていました。そこに凄くやりがいを感じていたところもありましたけど、代表を経験したり、ワールドカップを経験したりした中で、例えば守り方のところで自分の思い通りにならなかった時の対処法として個の能力が必要だと感じて、自分の引き出しをもっと増やさないといけないと思うようになりました。そう考えた時に、今の環境に自分が甘えてしまっているのではないかと感じて、誰も助けてくれず、自分が何とかしないといけない環境に身を置くことが成長につながるのではないかと考えました」

現在はチームメイトにもかつて欧州でプレーした選手が在籍し、対戦相手も戦ったことのない選手とばかり対峙している。これまでとは全く違う状況に刺激を受け、谷口彰悟における新たなDF像を模索しているのだ。

ACLへの思い、未来に向けた野望

迎える2月20日には、AFCチャンピオンズリーグのベスト16でアル・ドゥハイルと対戦する。チームに対して「ACLへの熱量をすごく感じている」と語る谷口は、浦和レッズが待つ決勝に向けて思いを明かした。

「フロンターレでACLを取りたいという思いはすごく強かったですけど、そこを成し遂げることができなくて悔しい思いをしていた中、こっちの地区で出場するという自分でも想像しなかったようなチャンスが巡ってきたので、しっかり勝ち上がって何とか決勝で浦和とやりたいという思いは強いです。日本でカタールのチームの一員としてプレーするのは、すごく面白いなと感じています。そのためには曲者揃いのトーナメントを勝ち上がっていかないといけないので、チームとしての完成度や戦い方、メンタル的なところも含めて頑張っていきたいです」

新たな土地で、新たな仲間たちと、新たな戦いに挑む。そんな谷口が超えていきたいものとは。今年のDAZNのキャッチフレーズである「BEYOND」に合わせて、自身が目指す今後のキャリアについて聞いた。

「一つの野望としては、やはりここからヨーロッパに行くことを考えています。そこに向けての“今”だと思っていますし、他の選手とはちょっと違うというのを自分の中ではすごく大事にしています。

こないだのワールドカップを経験させてもらって基準というものを明確に持つことができました。そして、そういう自分の基準を持ち続けながら、ここからどうやったらヨーロッパの舞台に行けるのか、今どういうことができないといけないのかを考えています。そこに向けてどうなっていくかがすごく楽しみですし、その中で自分の予想を超えていきたい。こういう道もあるんだ、こういう世界へ繋がるんだとどんどん開拓していきたいですね」

「ここからまたこういうところへ行けるんだ、ここからこういう挑戦ができるんだというのを見せれるように頑張っていきたい」と前を向いた谷口。自分が見据える未来に向かって新たな一歩を踏み出した男は、さらなる高みを目指して邁進する。

●試合日程

AFCチャンピオンズリーグ 西地区ノックアウトステージ・ラウンド16

アル・ドゥハイル(カタール)vs アル・ラーヤン(カタール)

2月19日深夜0時キックオフ DAZN独占配信

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