国際サッカー連盟（FIFA）は、アルゼンチンがU-20ワールドカップ2023の開催地に決まったことを発表した。
新型コロナウイルスによるパンデミックの影響で2021年大会が中止となり、2019年以来4年ぶりの開催となるU-20ワールドカップ。2023年大会のホストをインドネシアが務めることが決まっており、準備が進められてきた。
しかし、インドネシアではヨーロッパ予選を勝ち抜いたイスラエルの入国並びに参戦を禁止する声が上がる。イスラム教徒が大多数を占めるインドネシアとイスラエルの間に外交関係がなく、さらに同国と衝突の続くパレスチナを支持することがこの背景にあり、政治家をはじめ国民による大規模な抗議活動に発展していた。
これを受け、決断を迫られたFIFAは3月29日にインドネシアのU-20ワールドカップ2023の開催権取り消しを決定。開幕まで2カ月を切る中、新たな開催国の確保に動いていた。
そして17日、FIFAはU-20ワールドカップ2023をアルゼンチンで開催することを発表。大会日程は当初の予定通りに5月20日に開幕し、6月11日に決勝を迎えることになる。また、延期されていた組み合わせ抽選会は4月21日にスイスのチューリッヒで行われる。
開催国を務めることが決まったアルゼンチンは、1月に行われたU-20南米選手権で敗退していたが、インドネシアに代わって開催国枠で出場することが決定した。
4年ぶりのU-20ワールドカップ開催に向けて早急な対応に追われたFIFAのジャンニ・インファンティーノ会長は公式ウェブサイトの中で感謝を綴った。
「アルゼンチンがフットボール界の将来のスーパースターへの扉を開けてくれたことにより、今年のU-20ワールドカップを世界王者の本拠地で行えることを発表できることにとても満足している。短期間でこの大規模な大会を開催するために尽力した会長のクラウディオ・タピアをはじめとしたアルゼンチンサッカー協会や政府機関に感謝したい」
「世界中のユースフットボール発展を目的としたFIFAの取り組みの中でU-20ワールドカップは重要な役割を担っている。1977年以降、この大会にはディエゴ・マラドーナやリオネル・メッシ、ポール・ポグバ、アーリング・ハーランドら多くの偉大な選手たちが出場した。フットボールが大切にされるこの国で大会を開催できることは将来のスターにとってとても大きな刺激になる」
なお、3月に行われたAFC U-20アジアカップでベスト4進出を決めた日本は、U-20ワールドカップの出場権を獲得している。
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