残り5節となり残留争いが最終局面に入ってきている。今シーズンは来季からJ1のクラブ数を増加するため、降格するチームは唯一の1チームとなる。最後の最後で安堵の歓喜に包まれるか、もしくは落胆の涙をのむことになるか。明暗がくっきりと分かれる残留争いは、ここからより一層激しさを増していくことになる。
現在、勝ち点「36」で11位につけるアルビレックス新潟以降のチームが今後の成績次第で降格圏に沈む可能性があるが、現実的には16位の柏レイソル、17位の湘南ベルマーレ、そして最下位の横浜FCの三つ巴となるだろう。この熾烈な戦いを繰り広げる3チームにフォーカスし、今後の日程も踏まえてJ1残留争いを展望していく。
16位:柏レイソル(6勝11分12敗:勝ち点29)
(C)J.LEAGUE
最下位の横浜FCと勝ち点「6」差で16位につける柏は、中盤戦までなかなか勝てない時期が続いたが、少しずつ結果が出始めている状況だ。直近5試合を見ても、下位3チームの中でも3勝1分1敗と最も成績が良く、ここにきてチームの力が表面化してきている。特に第26節、第27節で上位につけている横浜F・マリノス、残留争いのライバルである横浜FCに勝利したことが大きく、残り5試合で勝ち点をしっかり積んでいけば残留に近づくことになる。
ただ、気をつけたいのは残り試合で上位勢との戦いを残していること。浦和レッズ、川崎フロンターレ、鹿島アントラーズ、サガン鳥栖、名古屋グランパスと続くが、浦和や鹿島、名古屋はAFCチャンピオンズリーグ圏内を争う状況でもあり、難しい戦いが続くはずだ。チーム内得点王である細谷真大が、いかにチームに勝ち点をもたらせるかが鍵となるだろう。
17位:湘南ベルマーレ(5勝9分15敗:勝ち点24)
(C)J.LEAGUE
開幕9試合で勝ち点11を手にし、悪くないスタートを見せた湘南だったが、第10節以降は第27節までわずか1勝と大ブレーキ。序盤戦で近年とは違った勢いを見せ、大きく変わったかと思われたが、今年も残留争いに巻き込まれてしまっている。また、特にチームを支えていた町野修斗が夏場に海外移籍を決断。チームのエースストライカーが抜けたことも響き、苦しいが状況となってしまった。それでも直近5試合の成績を見ると、復調傾向にあるのは確かだ。9月に入ってからは北海道コンサドーレ札幌、セレッソ大阪の難敵2チームから勝ち点3を奪取。4試合で2勝1分1敗と結果が出てきているのはチームにとってプラスだ。
ここから京都サンガF.C.、ヴィッセル神戸、名古屋グランパス、横浜FC、FC東京と続く。神戸と名古屋は上位争い、京都と横浜FCは残留争いの真っ只中と考えると、難しい試合が多いのは間違いない。大きな期待がかかるのは町野の移籍後、チームを支えるエースストライカーの大橋祐紀。ここ7試合で4ゴールと結果が出ているだけに、残り5試合でもチームを救うゴールに期待したいところだ。
18位:横浜FC(5勝8分16敗:勝ち点23)
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最も苦しい状況にいるのが横浜FCだ。開幕から苦戦が続き、最初の勝利は第11節のアルビレックス新潟戦。そこから少し調子を取り戻したかと思われたが、直近10試合で2勝と難しい状況が続いている。特にリーグで最も少ない25得点と攻撃力で違いを出せておらず、得失点でも前述の2チームと差があることを考えると、ここから盛り返していかない限りチャンスはない。
ポジティブに捉えるべきは、直近の2勝が上位から奪っているということ。ヴィッセル神戸、横浜F・マリノスと優勝争いをしているチームから勝ち点を奪えているだけに、あとは中位以下のチームからいかに勝ち点を取るか。上位陣と比べて押し込んでくるチームは減るだけに、自分たちで攻撃を完遂していくことが重要になるだろう。
ここからはFC東京、札幌、鳥栖、湘南、鹿島と続くが、やはり最重要視されるのは第33節の湘南戦だ。最終節の鹿島戦は難しい試合になることは間違いないだけに、その前までにしっかりと勝ち点を伸ばせるか。攻撃、ゴールという面ではマルセロ・ヒアンが、どれだけ周りと絡みながらゴールに近づけるかが鍵を握りそうだ。
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