セリエA第16節のインテルとのビッグマッチでサプライズ先発を果たしたほか、背番号10番ルイス・アルベルトのフィジカルトラブルにより、直近の試合で出場機会を増やしている鎌田大地。ラツィオが2-1で勝利を収めた7日の第19節のウディネーゼ戦では、前節に続いて2戦連続で左インサイドハーフとして先発したが、マウリツィオ・サッリ監督の技術的な選択により前半のみの出場に終わった。
中盤のデュエルがカギに
そんな鎌田の一戦を『ダゾーン・イタリア』の解説陣は、どのように見たのだろうか。中継で実況を担当したリッカルド・マンチーニ氏は、試合開始直後に元フランクフルトMFに注目。「カマダに新たなチャンスだ。アジアカップの日本代表から外れた失意を乗り越え、彼自身そしてチームのために反発心を見せることができるか見てみよう」などと紹介した。
ただ、試合ではフィジカルに勝るウディネーゼが積極的なプレスを仕掛け、ラツィオもこれに応じる形に。マンチーニ氏は「片や(マルティン)パジェーロと(サンディ)ロヴリッチ、片や(マテオ)ゲンドゥージとカマダと両チームのIHのペアによるデュエルにもなっている」と指摘した。
すると解説を務めたラツィオOBのダリオ・マルコリン氏は「中盤は両チームともに3人同士で1対1の勝負になっている。中盤を制した者が試合の主導権を握るはずだ」と述べ、この一戦のカギとなっているとの見解を示した。
サッリのチームが1-0とリードしていた17分、鎌田はエリア内において、左サイドからのタティ・カステジャーノスのクロスに合わせてフリーでヘディングシュートを放つチャンスに恵まれたが、ボールは上方へと外れた。
するとマンチーニ氏は「カマダだ! ゴールの枠をとらえることができなかったが、素晴らしいポジションにいた。マークはついていなかったが、頭で打ったボールは上へ行ってしまった」などとコメント。するとラツィオOBは「力強く打つというより、精度を狙ったようだ。見ての通り、良いボールが入ったが、フリーでボールの行先をコントロールできる状況に気づいていなかったかのようだ」と説明した。
サッリは鎌田の奮起を期待している
その後、マンチーニ氏は再び鎌田に言及。「ルイス・アルベルトが不在ということもあり、サッリは間違いなく、彼の奮起を期待しているはずだ。それにカマダは、昨シーズンまでワールドクラスの選手であることを示していた」と期待を寄せた。
続けてマルコリン氏は、「ビッグクラブにやってくれば、むしろビッグクラブでなくとも、新チームに加われば、監督の要求やチーム内における自分の役割を理解しなければならないものだ」と語り、新天地での適応の難しさを代弁した。
またラツィオOBは、36分にピッチ中央付近で最終ラインからボールを受けた鎌田の1プレーにアドバイスを送った。元フランクフルトMFは、相手陣内へとボールを持ち運んだ後、右サイドのグスタウ・イサクセンにパスを送ったが、ボールは惜しくもデンマーク人MFに届かなかった。
「彼の縦を狙ったポジショニングは完璧だった。だが、ボールをうまくつながなければならない。難しくはなかったはずだ。すぐさまイサクセンへボールを出し、ペナルティーエリア内に侵入するべきだった」
39分には、マッチアップしたロヴリッチに対するファウルで警告を受けるなど苦戦する姿を見せた鎌田。マンチーニ氏は「技術的なクオリティに疑いの余地はない」と本来の実力を認める一方で「今日はこれまでのところ良くない」とその印象を語った。またマルコリン氏も「おそらく彼はまだ、監督が要求するポジショニングや縦を狙ったプレーを自分のものにできていないのだろう」との見解を示している。
ラツィオOBが「技術よりもフィジカル」と語るように、カギとなる中盤で激しい戦いが繰り広げられたウディネーゼとの一戦。サッリは後半開始時、鎌田がすでに警告を受けていたことや戦況も考慮し、よりフィジカルに強いマティアス・ベシーノを投入し、鎌田をベンチに下げる決断を下した。
ハイライト
放送・配信予定
- ラツィオ vs ローマ: イタリア杯準々決勝
- 配信:DAZN
- キックオフ:2024年1月11日(木)日本時間2:00
- 実況:北川義隆
- 会場:スタディオ・オリンピコ
- インテル vs ラツィオ : スーペルコッパ準決勝
- 配信:DAZN
- キックオフ:2024年1月20日(土)日本時間4:00
- 日本語実況あり
- 会場:キングサウード大学スタジアム
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