今冬、セリエAで唯一補強を行わずに移籍期間を終えたラツィオ。クラウディオ・ロティート会長は先日、地元メディア『Notizie.com』に対し、チームの戦力が十分であることを強調しつつ、出番の与えられていないMF鎌田大地らの再活用に期待を寄せた。
だが、日本時間5日に行われた4位アタランタとの上位争いの直接対決においても、鎌田は公式戦5試合連続でベンチスタート。試合終了まで出番は訪れず、チームもジャン・ピエロ・ガスペリーニ率いる難敵に1-3と完敗し、7位から9位へと後退した。
試合開始直前、ラツィオのアンジェロ・ファビアーニSD(スポーツディレクター)は、『ダゾーン』のインタビューにおいて「メルカートは流行りではなく、必要性に迫られて行うものだ。我々が1月に補強するべきところはほとんどなかった」と強調。会長と足並みをそろえた意見を語ったが、指揮官のマウリツィオ・サッリは、チームの補強方針に関して明確な発言を避けた。
「メルカートには関心がない。私の仕事ではないので、現状に対応していくだけだ。今シーズン終了までこのチームで良いのかどうか? 私自身はメルカートについて話をするのではなく、チームのことを考えなければならないと思っている」
囁かれる”監督が構想外”の声に
過去を遡れば、鎌田やグスタウ・イサクセン、マテオ・ゲンドゥージやタティ・カステジャーノスらを獲得した昨夏の補強について、「(プランAやBではなく最後尾のZに近い)XやYが加わった」と評し、不満を漏らしていたサッリ。続いて今冬は補強が実現しなかったことを受け、試合後の記者会見の場では、「外部では、監督がプロジェクトの中心から外れたのではないかと考えている」と厳しい意見が寄せられた。するとラツィオ指揮官が自身の見解を示した。
「そんな心配はしていないが、私にはロティート会長の考えは分からない。会長の頭の中に入ることはできないからね。しかしプロジェクトの中心から外れるほどのネガティブな感触はない。夏に私の希望とは異なる選手が加わった点については、カルチョにおいて通常の範囲内だ」
「さまざまな状況があり、希望した選手がチームにやって来るのは、決して当たり前のことではない。とにかく私はメルカートに無関心なので、がっかりしていなければ、不安にも感じていない」
魔法の杖はない
続いてサッリは、アタランタ戦を振り返り、かねてより指摘されている得点力不足に言及した。
「短期間で現状を変えられる魔法の杖は持っていない。ただ、攻撃陣の個々の選手のパフォーマンスの低下は、かなり明らかに見てとれた。当然だが、一部の選手たちはもっとできるはずだ。しかし悲観的になったところで生産性はない。相手は、ホームにおいてトップレベルのチームでもあった。我々はメンタル面で輝きを取り戻さなければならない」
さらにラツィオ指揮官は『ダゾーン』のインタビューにおいて、公式戦7試合負けなしで好調のアタランタを評価しつつ、敗戦の弁を述べた。
「アタランタは、クオリティや選手たちの姿勢を踏まえると、対戦相手として難しい。重要なテクニックやメンタリティを持っている。相手のプレスをかわすのにかなり苦労させられた。試合全体を分析した限り、相手は勝利に値した。リーグ戦は長い。この調子を続ければ、UEFAチャンピオンズリーグ(UCL)出場にふさわしいチームと言えるだろう」
ハイライト
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