今シーズンのスクデット争いで首位を独走するインテルと昨シーズンの覇者ナポリによるビッグマッチは、まず43分にマッテオ・ダルミアンのゴールでシモーネ・インザーギのチームが優位に立ったが、81分に元インテルDFフアン・ジェズスが同点弾を決めて1-1のドローに終わった。
UEFAチャンピオンズリーグ(UCL)出場圏内への浮上を狙う7位ナポリに敵地で貴重な1ポイントをもたらしたブラジル人DFが『ダゾーン』のインタビューに応じ、チームのパフォーマンスを分析した。
「王者として良い試合をすることができた。後半に攻撃していたのは僕らだった。引き分けは妥当だが、勝てても良かったはずだ。僕らのチームの実力を証明することができたように思う。困難の時もあったが、僕らはまだセリエAの王者なんだ。最後の試合まで覇者としての地位を守っていかなければならない」
「もちろんUCL出場を目指している。(4位ボローニャとは9ポイント差で)計算上、可能性はまだある。残りは9試合と獲得できるポイントは多く、ホームでアタランタ、ボローニャ、ローマとの直接対決も控えている。UCLに出場できるよう全力を尽くしたい」
人種差別撲滅運動のさなかに…
今節は、セリエAが「Keep Racism Out」をスローガンに人種差別撲滅キャンペーンを推進していたが、インテル対ナポリ戦の試合途中において、ナポリDFがインテルDFフランチェスコ・アチェルビに人種差別的な発言を受けたとみられるシーンがあった。
ナポリDFはフェデリコ・ラ・ペンナ主審に対してアピールを行った後、主審はインテルDFを呼び寄せ、両者の間で和解を促した。当事者であるフアン・ジェズスがこの場面を振り返った。
「いや、ピッチ内で起きたことは、ピッチ内にとどまるべきだ。アチェルビは謝ってくれた。やや行き過ぎた発言はあったが、彼は素晴らしい青年だ。僕らは大人なのでピッチ内で解決したい。謝ってくれたことだし、主審が笛を吹いたらそこで終わりだ。何も問題ない」
「試合後のハグ? ピッチ内ではあらゆることが起きる。彼自身、言葉がやや行き過ぎていたことを認めて謝っている。だからもういいんだ。彼は賢い青年なので、このようなことが二度と起こらないことを願うよ」
だが紳士的なコメントを残したフアン・ジェズスの意向とは裏腹に、イタリア紙『La Gazzetta dello Sport』は、試合中継動画を通じてナポリDFと主審の間のやり取りを特定する動きがSNS上で起きたことを伝えている。ナポリDFはユニフォームの右袖にプリントされたセリエAのスローガンを指したほか、口の動きから人種差別的なあったことを主審に対して訴えたとみられている。
またイタリア紙は、もしアチェルビがピッチ上で主審に対して差別発言を行ったことを認めていた場合は、謝罪だけでは済まず、退場処分となるべきだったと指摘。今後の調査結果によっては、インテルDFに重い処分が科される可能性もあることを伝えた。
なおインテルの指揮官インザーギは、「いま、広報担当者から話を聞いた。コメントするだけの材料がない。だが本人が説明してくれるだろう」とコメントしている。
ハイライト
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