かつてチェゼーナでDF長友佑都の同僚だった元イタリア代表のマルコ・パローロ氏ら人気解説者が『ダゾーン・イタリア』の番組「Tutti Bravi Dal Divano」に出演。カルチョにおける「運」をテーマに語った。
司会を務めたパローロ氏がスクデットを懸けた1シーンについて「幸運に恵まれたと言えるのか? それとも選手たちがチャンスをつかんだと言えるのか?」と問いかけると、ユヴェントスで3度のスクデット獲得を果たしたアレッサンドロ・マトリ氏が自身の考えを明かした。今年1月に解任されたジョゼ・モウリーニョの後釜としてローマ指揮官に就任したダニエレ・デ・ロッシを例に挙げて説明した。
「私がカルチョにおける“運”について話をするとき、それはエピソードを巡る“運”だと思っている。選手や監督のキャリアにおいてもね。例えば、ダニエレ・デ・ロッシは、サレルノへ行くはずだった。サレルニターナから連絡が来れば、指導者としてキャリアをスタートしたばかりの彼にとってビッグチャンスなのだから、オファーを受け入れるはずだった」
「ところが最終的にサレルニターナからオファーは届かず、その結果、ローマで指揮を執ることになった。シモーネ・インザーギも同様に、かつてサレルニターナへ行くはずだった。ところが(マルセロ)ビエルサが辞任して、ラツィオへ呼び戻された」
「こうしたエピソードは、キャリアを変えるラッキーなエピソードだと思う。もしインザーギがラツィオへ戻っていなければ、どうなっていたかは分からない。ただ、1つの選択には“運”が関わってくると思っている。」
パローロ氏は、そんなマトリ氏の意見に反論。「私には信じがたい。チャンスに関して “運”もあるかもしれないが、個人の能力で、“運”の要素を上回ることはできるはずだ。単純に『ラッキーだった』なんて話ではないと思う」と主張した。
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決定的な瞬間における“運”
ミランOBのリッカルド・モントリーヴォ氏は「決定的な瞬間における“運”は決定的になり得ると思う。同様に“不運”も決定的になり得るだろう」と指摘している。するとパローロ氏は、モントリーヴォ氏が直前のケガにより不参加となったFIFAワールドカップ(W杯)ブラジル2014を回想。「それは私と君の話にも当てはまる。君は“不運”によってW杯に出場できなかったが、逆の立場の私は“運”に恵まれて、あのW杯に招集された。さもなければ、私は出場できなかったはずだ」と振り返った。
モントリーヴォ氏が続けた。「ただ、その“ほんの少しの幸運”だけでは出場できなかったはずだよ。元々30ポイントを持っていたとしても、31ポイントに到達するためには、その“ほんの少しの幸運”が必要になるのだと思う」と語った。
続いてミランOBは自身と同様にケガの影響でブラジルW杯への出場を逃した元イタリア代表FWジュゼッペ・ロッシ氏にも言及した。
「ジュゼッペ・ロッシのことは何というんだい? 彼はキャリアにおいて不運だった。偉大な才能を持つ選手が、度重なるケガに見舞われてその才能を発揮できない。なぜケガをしてしまうのか、その理由は分からないが、キャリアに大きな影響を与えるものだ」
「どの監督が述べた言葉か覚えていないが、『才能あふれる選手であるよりも、幸運に恵まれた選手である方が良い』。つまり才能よりも“運”がある方が良いということだ」
元スイス代表のヴァロン・ベラーミ氏は、移籍市場においても“運”の要素が選手のキャリアを左右すると主張した。
「メルカートの取引についても、たまたま誰かが加入できなかったから、誰かが退団したから、といった理由でそのチームに入れるということはある。これがメルカートのゲームの一部なんだ。そこからキャリアを築き始めることだってある」
かつてインテルでプレーした長友も、2011年冬の移籍市場の期限間際にチェゼーナからインテルへの移籍が成立。イタリアメディア『Sky Sport』は「赤信号1つでナガトモはインテルでプレーしていなかったかもしれない」などと2015年に振り返っており、“ほんの少しの運”がキャリアの行方を分けた。
放送・配信予定
- トリノ vs ミラン
- 配信:DAZN
- キックオフ:2024年5月19日(日)日本時間3:45
- 実況:松原稜典
- 会場:スタディオ・オリンピコ・グランデ・トリノ
- インテル vs ラツィオ
- 配信:DAZN
- キックオフ:2024年5月20日(月)日本時間1:00
- 解説:細江克弥 実況:北川義隆
- 会場:スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ
- ボローニャ vs ユヴェントス
- 配信:DAZN
- キックオフ:2024年5月21日(火)日本時間3:45
- 日本語実況・解説あり
- 会場:スタディオ・レナート・ダッラーラ
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