今回は実際の試合映像からレフェリングについて学ぶ「ホイッスル」と、1週間後に配信される「審判の舞台裏」では、今まで知られていなかった審判活動のリアルに迫る。今回は坪井氏と村上氏とともに未来のトップレフェリーを目指す明治大学3年生の鈴木友也さんも出演した。
今回はハンドの事象について取り上げた。映像として使われたのは明治安田J1リーグ第9節浦和レッズとガンバ大阪の後半アディショナルタイムの場面。浦和がチャンスを迎えた中、最終ラインから前線にボールが送られると、これが流れて渡邊凌磨のもとへ。一度はキープするもボールが外に出たタイミングで浦和の選手たちが抗議を唱えた。リプレイで見ると、競り合いで流れた際にバウンドしたボールが岸本武流の右腕に当たっていた。ただ、主審はハンドを取らず、VARの介入も無し。ノーハンドのままとなった。
この場面でノーハンドになった理由について村上氏は「手に当たったことは事実」としつつ、その前の状況において自分の前で競り合っている選手がおり、予期せぬ形でボールが出てきたところで手に当たったとし、そういう状況の中で不自然な開き方ではなく、自然な手の位置で当たったことでノーハンドになると説明した。
また、「付け加えるなら、これは必ずVARのチェックが入っている」と主張し、サイレントチェックという主審とは交信しない状況でチェックしていることも説明している。
この説明を受け坪井氏も「なんで介入しないのと思っている選手もいるかもしれないし、こういう状況を聞けてよかった」と語り、チェックしている状況がわからないことで抗議したくなることもあるが、ちゃんと説明を聞けたことで理解ができると思いを口にした。
ハンドを見極めるポイントについては「不自然な位置に手があるか、ボールに手が向かっているか」の二つの点に注目。今回の場面はボールが向かってきたことで当たっていると説明し、ノーハンドであることが妥当だと口にしている。
そのほかにもいくつかの場面を取り上げ、ハンドの事象を徹底解説。VARルームと主審の貴重なやり取りもお届けしている。
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