1990年代にラツィオでプレーし、現在は『ダゾーン・イタリア』の人気解説者として活躍するダリオ・マルコリン氏。ラツィオOBは今シーズン、たびたびセリエAの解説を担当し、昨夏に自身の古巣へ加入したMF鎌田大地についても見解を示してきた。
先月初めには「カマダのシーズンはどのように変わったのか？」をテーマに鎌田に注目。マルコリン氏は、今年3月からラツィオを率いるイゴル・トゥドルの下で転機を迎えた日本代表MFを高く評価し、セリエA最強MFと謳われるインテルのハカン・チャルハノールのように「なんでもできる選手」となって進化を遂げている最中であるとの見方を示していた。
そんなマルコリン氏は、ラツィオとの契約延長交渉の破談により、わずか1年でチームを去る鎌田と、トゥドル指揮下のチームへの影響について、どのように見ているのだろうか。ローマの地元メディア『Tag24』のインタビューで語った。
「カマダがいないからといって、プレーできなくなるわけではない。確かに彼は、トゥドルがやって来てから良いパフォーマンスを見せていた。彼は異なる役割を担い、チームも良い時期を過ごしていた。だからと言って、彼がラツィオの問題をいくつも解決してくれるわけではない」
「走れて、足が使えて、ポジショニングも良い。だが選手が活躍できるかどうかは、監督がその選手をどのように見ているか次第だ。今シーズン、サッリは彼を良く見ていなかったが、トゥドルは良く見ていた。ただ、どれだけ良い選手であっても、チームを築くための土台となれる選手であるかというと、それは定かではない。メルカートにおいて彼と似たような選手はいるしね」
ラツィオOBは、トゥドルの構想の中心選手を失ったラツィオについて分析を続けた。
「このラツィオは、トゥドルのアイディアからかけ離れているかって？ トゥドルは現在、フェリピ・アンデルソンやペドロ、ルイス・アルベルトが退団することも判断材料に入れなければならない。（チーロ）インモービレは、まだ1年契約を残しているが、今シーズンよりも苦戦する可能性はある」
「それから（対立するマテオ）ゲンドゥージとの関係もある。つまり主力の5、6人にあたる。計画では、この全てを考慮しなければならない。監督とクラブの間でチェックをする必要があり、それがメルカートに反映される。トゥドルはすでに誰が退団するのかを知っていて、いま、誰を獲得するかを考えていることだろう」
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