昨夏、セリエBのコモで現役生活に終止符を打ったセスク・ファブレガスは、直後に指導者へ転身。クラブの下部組織の指揮官として第2のキャリアをスタートさせると、昨年11月にトップチームの指揮官解任を受け、暫定監督に昇格した。プロチームの指導者ライセンスを所持していないファブレガスは、特例措置が期限を迎えた昨年12月以降、名目上はアシスタントコーチだが実質監督として、コモの指導を続け、セリエB2位の成績で来シーズンのセリエA昇格へと導いた。
そんなスペイン人指揮官は14日、ミラノ市内で行われたイタリア紙『La Gazzetta dello Sport』の主催するイベント「ミラノ・フットボール・ウィーク」に出席して語った。
「まもなくイタリアで監督のライセンスを取得することになる。数多くの勝者の指揮官から何かを学べることをうれしく思っているよ。適切な仕事をして、少しずつ前進していきたい。来シーズンは良いチームを作ってセリエA残留を目指し、成長を続けていきたい」
元スペイン代表MFが率いるコモを巡っては、セルヒオ・ラモスやルカ・モドリッチといったビッグネームの獲得の可能性が地元で囁かれている。ファブレガスは、今夏、ワールドクラスのビッグネームの獲得を検討しているのかを問われると、自身の考えを明かした。
「モドリッチやセルヒオ・ラモスのような選手を獲得できるほどの資金はないように思うよ(笑)。先ほども話した通り、正しい仕事をしてゆっくり前進していくべきだ。自分たちが求めるプレーを披露し、セリエAや世界で認められるようになりたい。そのためには、名前やマーケティング目的ではなく、正しい選択をする必要がある。われわれはまじめなクラブだ。勝利を求めている。私は各試合において、勝者のメンタリティで臨みたいと思っている」
「5-3-2の守備的なシステムでセリエAに臨むのではなく、楽しめるカルチョを演じて主役であり続けたい。素晴らしいアイディアを持っているディレクター陣から信頼を感じられるのは、素敵なことだ。最新のスポーツセンターを建設中で、ヨーロッパ随一になるだろうスタジアムも計画している」
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