2023-24シーズンのセリエB覇者パルマは、3年ぶりに臨むセリエAの開幕へ向けて、着々と準備を進めている。元アビスパ福岡指揮官のファビオ・ペッキア率いるチームは、GKの補強として、シント=トロイデン(STVV)に所属する21歳GK鈴木彩艶をリストアップ。移籍金600万ユーロ(約10億円)を用意して獲得を目指していることが伝えられていた。
そんな中、イタリア紙『La Gazzetta dello Sport』は8日、パルマの動向を改めて報じ、「スズキは近い」と交渉が合意に迫っているとの見方を示している。
「お気に入りのGKは、2002年生まれの日本人選手、ザイオン・スズキだ」とし、鈴木が現時点でGK補強の本命であることを報道。所属先のSTVVと「2クラブの間で行われている対話は進んだ段階にある」と伝えており、「早ければ来週にも合意に至る可能性がある」との見通しを示した。
パルマは鈴木の代替案も検討か
なおパルマは、万が一、取引が成立しない場合に備え、代替候補としてボローニャのGKニコーラ・ラヴァーリャや、パルマOBで先月末にミランを退団した41歳GKアントニオ・ミランテを獲得する選択肢も維持している模様だ。
一方、フランス紙『レキップ』は、パルマがロリアンに所属するスイス代表GKイヴォン・ムボゴに関心を寄せていることを伝えているが、これについてイタリア紙『Corriere dello Sport』は7日、「彼の契約は1年後に期限を迎えるが、フランスのクラブが降格したため、条項で規定されている契約解除の可能性のシナリオが切り開かれた」とコメントした。
そのうえで、同紙はパルマが鈴木に熱視線を送っていることも報道。「パルマのターゲットとして、直近の数時間で出回っているもう1人の名前は、米国生まれの日本人GKザイオン・スズキだ」と伝えた。
鈴木は、昨夏に浦和レッズからSTVVへ移籍して欧州に上陸。加入直後からレギュラーの座をつかんで2023-24シーズンは公式戦32試合に出場すると、今夏の移籍市場では、アルベルト・ジラルディーノ監督率いるジェノアからの関心も報じられた。
パルマは1913年創設。過去に2度のUEFAカップ(現UEFAヨーロッパリーグ)優勝や3度のコッパ・イタリア優勝を果たした歴史あるチームで、2001年から2004年にかけて元日本代表MF中田英寿氏が所属したほか、元イタリア代表ジャンルイジ・ブッフォン氏やファビオ・カンナヴァーロ氏の古巣としても知られる。
今夏は、7月中にルガーノやアントワープ、ガラタサライとの親善試合を計画。現地時間8月11日のコッパ・イタリア1回戦のパレルモ戦を経て、17日にフィオレンティーナとホームでのセリエA開幕戦に臨む予定となっている。
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