2021年夏にインテルの指揮官に就任したシモーネ・インザーギは、1年目にコッパ・イタリアとスーペルコッパ・イタリアーナを制覇し、2年目は国内のカップ戦制覇のみならず、UEFAチャンピオンズリーグ(UCL)準優勝の躍進を見せた。インテルは、3年目となった2023-24シーズンにはクラブ通算20回目となるスクデット獲得へと導いたインザーギを高く評価。12日、2026年までの新契約を結んだことを発表した。
イタリア紙『La Gazzetta dello Sport』は、新契約の締結により、インザーギがナポリのアントニオ・コンテと並んでセリエA最高給の指揮官になると報道。年俸は650万ユーロ(約11億円)+ボーナスに上ることを伝えている。
インザーギはこれまで3シーズンにわたってインテルの指揮を執ってきたが、もし2026年6月末までの契約を全うすれば、8シーズン連続でインテル指揮官を務めたエレニオ・エレーラに次いで戦後2番目となる長期体制となり、エウジェニオ・ベルセッリーニやジョヴァンニ・トラパットーニと並ぶことになる。
インテルの会長兼CEOのジュゼッペ・マロッタ氏と共に、記者会見に出席したインザーギは、クラブからの信頼に喜びを語った。
「最高にうれしい。私を評価してもらい、ここでは自分の家にいるかのように感じられる。これが何よりも重要だ。今年に限らず、他のクラブから接触はあったが、ここを去ることを考えたことは一度もない。昨年、私の目標は、20回目のスクデット獲得であることを伝えたが、現在の目標はファンのみんなを幸せにすることだ」
「私と同じように勝利を求めている素晴らしい選手やスタッフに恵まれている。だが試合において、出場する選手がいれば、そうでない選手もいて、試合は毎回、同じにはならない。監督はその選択をするために給料をもらっている。インテルの成功の秘訣は、チーム内の素晴らしい結束と言えるだろう」
王者として臨む新シーズンは、セリエA連覇へ向けて再スタートを切ることになる。インテル指揮官は、ナポリやミランの指揮官としてイタリアへ帰還したアントニオ・コンテやパウロ・フォンセカらに対する警戒を強めつつ、意欲を示した。
「これからゼロから再出発することになる。全てのチームが勝利を目指しているはずだが、公言するチームもあれば、そうでないチームもあるだろう。また前年のスクデット覇者がUCL出場を逃したことを忘れてはならない」
「セリエAには、コンテとフォンセカという2人の優れた指揮官が戻ってきた。われわれも準備を整えておかなければならない。コンテやフォンセカのことは尊敬している。それからローマの2チームも良い取り組みを行っている」
「ラツィオは(マルコ)バローニを招聘し、ローマには(ダニエレ)デ・ロッシが残った。ボローニャやアタランタの存在も忘れてはならない。(ジャン・ピエロ)ガスペリーニは、非常に良い仕事をしているので、注意が必要だ」
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