今月の21日に22歳になる鈴木は、小学生の頃から下部組織に在籍していた浦和レッズで、高校2年生の2019年にクラブ史上最年少となる16歳5か月11日でプロ契約を締結。そこから2021年に正式にトップチームに昇格すると、同年には18歳ながら東京五輪のメンバーに選ばれ、2022年には日本代表に初招集された。
そして昨夏には、プレミアリーグの名門・マンチェスター・ユナイテッドから獲得オファーを受けたが、より多くの出場機会を求めてベルギーのシント=トロイデンVVへ期限付き移籍を決断。初の海外挑戦となった昨季は、ベルギー1部リーグでリーグ戦32試合に出場した。
今季より中田英寿氏が在籍したセリエAのパルマへ完全移籍で加入し、日本人GK初のイタリア挑戦を果たした。
ここまで順調にステップアップを遂げてきた守護神だが、MCの内田篤人氏から「これまで挫折はありましたか?」と質問を投げかけると、「直近で言えば、アジアカップじゃないですかね」と回答した。
今年1月に行われたAFCアジアカップでは、日本の守護神として全5試合に先発したものの、8失点と思うような結果を残せずにベスト8で敗退。時には批判の矢面に立たされることもあった。
鈴木は、「(アジアカップは)一言で言えば、力が入り過ぎていた。全部がうまくいかなかった」と苦い経験を振り返った。
この言葉を聞いた内田氏は、鈴木へこうメッセージを送った。
「(前回放送で)守田(英正)選手がストイックと言っていたけど、自分が成長していく矢印を緩やかな曲線ではなく、グーンと成長できるメンタリティーを持っていると思うんです。そういう失敗を失敗だとは思わずに、自分の一歩、一歩なんだと感じて欲しい」。
続けて内田氏は、「僕もずっと(川島)永嗣さんのことを見てきたけど、周りから色々と言われたりするポジションだけど、永嗣さんはそんなの気にしていないもん。自分に何ができるか、自分が納得するプレーができているかというところに焦点を当てて、ずっとプレーしてきていたから。キーパーは一人しか出られない孤独なポジションだけど、その分背負うものも大変。キーパーは長く続けられるポジションでもあるからその中でどんどん成長していってもらいたい」。
アジアカップでの厳しい声を糧に成長を目指す守護神が今季、イタリアという日本人GKとしては未踏の地でどんな活躍を見せてくれるか楽しみだ。
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